岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品ふたごのユーとミー 忘れられない夏 B! 仲良し双子姉妹が恋と決断に揺らぐ夏物語 2024年08月01日 ふたごのユーとミー 忘れられない夏 © 2023 GDH 559 Co., Ltd. All Rights Reserved / © ReallyLikeFilms 2024 【出演】ティティヤー・ジラポーンシン、アンソニー・ブイサレート 【監督・脚本】ワンウェーウ & ウェーウワン・ホンウィワット姉妹 多様性の時代タイ発双子姉妹監督作女性映画 1999年ー何かと世界中がざわついていた世紀末 一卵性双生児として生まれ中学3年生になったユーとミーは、タイ・バンコクで父母と暮らしていた。何をするのも、ちょっと悪さをする時も一緒、ミーの頬っぺたにあるホクで区別はついたが、それ以外はそっくりで、食べ放題の食堂では途中交代で、ちゃっかりふたり分を食べたり、映画館にひとり分のチケットで入り込んだり、お互いテレパシーで繋がっているんじゃないかと思えるほど仲良しだった。 数学の試験では、ユーの替え玉でミーが受験するが、筆記用具を忘れてしまう危機に遭遇。それを助けてくれたのが、"ファラン" と呼ばれる男子生徒だった。 そんな姉妹の悩みの種は、両親の仲が上手くいっていないこと。そんな事情と相まって、ふたりは母の実家、祖母の暮らす田舎に預けられることになる。 監督、脚本は、ワンウェーウとウェーウワンのホンウィワット姉妹で、彼女たちも一卵性双生児。イギリスで映像を学び、ドキュメンタリーで監督デビューした。その後は、テレビやミュージックビデオで活躍し、高い評価を獲得。本作はふたりの劇場映画監督デビュー作となる。 ふたりの母国タイでも、映画業界では女性が活躍する場は開かれたものではなかったが、近年では多様性の傾向が見られるようになったという。映画の内容も男性中心だった視点を女性が主役となるような映画へと変革する、その役目も姉妹監督は担っている。 ユーとミーの双子姉妹を演じるのは、テイティヤー・ジラポーンシンで一人二役。実は、このキャスティングを知ったのは作品を見終わった後で、てっきり、実際の双子が演じていると思っていた。 全く違和感を感じさせない同一画面での演じ分けは、技術面も含めて、素晴らしい完成度を見せている。 物語はファランことマークを巡る姉妹の恋心と、人生の決断の時を迎える。揺らぐ少女の大人へのステップアップを描く瑞々しい青春映画である。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (6)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年09月26日 / どら平太 日本映画黄金時代を彷彿とさせる盛りだくさんの時代劇 2024年09月26日 / 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 助けを求める人はもはや敵ではなく、ただの人間だ 2024年09月26日 / 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 海の男たちが下す決断を描くヒューマンドラマ more 2020年10月14日 / シネマスコーレ(愛知県) 若松孝二監督が遺した学校という名の小さな映画館 2023年02月15日 / アースシネマズ姫路(兵庫県) 今こそ地元の人たちとスクラム組んで街を盛り上げる。 2018年08月30日 / 目黒シネマ(東京都) スタッフ総出で観客を楽しませてくれる老舗名画座 more
多様性の時代タイ発双子姉妹監督作女性映画
1999年ー何かと世界中がざわついていた世紀末
一卵性双生児として生まれ中学3年生になったユーとミーは、タイ・バンコクで父母と暮らしていた。何をするのも、ちょっと悪さをする時も一緒、ミーの頬っぺたにあるホクで区別はついたが、それ以外はそっくりで、食べ放題の食堂では途中交代で、ちゃっかりふたり分を食べたり、映画館にひとり分のチケットで入り込んだり、お互いテレパシーで繋がっているんじゃないかと思えるほど仲良しだった。
数学の試験では、ユーの替え玉でミーが受験するが、筆記用具を忘れてしまう危機に遭遇。それを助けてくれたのが、"ファラン" と呼ばれる男子生徒だった。
そんな姉妹の悩みの種は、両親の仲が上手くいっていないこと。そんな事情と相まって、ふたりは母の実家、祖母の暮らす田舎に預けられることになる。
監督、脚本は、ワンウェーウとウェーウワンのホンウィワット姉妹で、彼女たちも一卵性双生児。イギリスで映像を学び、ドキュメンタリーで監督デビューした。その後は、テレビやミュージックビデオで活躍し、高い評価を獲得。本作はふたりの劇場映画監督デビュー作となる。
ふたりの母国タイでも、映画業界では女性が活躍する場は開かれたものではなかったが、近年では多様性の傾向が見られるようになったという。映画の内容も男性中心だった視点を女性が主役となるような映画へと変革する、その役目も姉妹監督は担っている。
ユーとミーの双子姉妹を演じるのは、テイティヤー・ジラポーンシンで一人二役。実は、このキャスティングを知ったのは作品を見終わった後で、てっきり、実際の双子が演じていると思っていた。
全く違和感を感じさせない同一画面での演じ分けは、技術面も含めて、素晴らしい完成度を見せている。
物語はファランことマークを巡る姉妹の恋心と、人生の決断の時を迎える。揺らぐ少女の大人へのステップアップを描く瑞々しい青春映画である。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。