岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品人生は、美しい B! 余命宣告された主婦の最後の誕生日プレゼント 2024年01月12日 人生は、美しい © 2022 LOTTE ENTERTAINMENT & THE LAMP All Rights Reserved. 【出演】リュ・スンリョン、ヨム・ジョンア、パク・セワン、オン・ソンウ、シム・ダルギ、ハ・ヒョンサン、キム・ダイン 【監督】チェ・グッキ 驚きの展開驚きのミュージカル構成に面食らう 日本では "亭主関白" という言い方がある。関白は朝廷における官職の最高位で、言うなれば、天皇を補佐する、あるいは、任される形で、政を執り仕切った役職で、絶大な権力があった。 亭主が関白の如くに家庭内で威張っている様。 韓国では関白とは言わないが、"家父長制度" が深く根を下ろしていた。家父=男が家庭を牛耳っていた。 韓国映画では、家庭内で男が威勢を張っている描写がよく登場する。勿論、現代では、こういう男優位の風潮が全てにはびこっているわけではないが、違和感とともに、これが現在進行であることを認知していた。 韓国でフェミニズム運動が本格的に高まったのは2016年のことで、意外なほどについ最近のことなのである。 韓国における典型的な亭主関白の夫ジンボンと暮らす専業主婦のセヨンは、諦めに似た嘆息とともに、現状を憂うほかない。それにもまして、思春期真っ只中の息子と娘は反抗期にもあたり、取り扱いに苦慮している。 それでも健気に家庭に尽くしてきたセヨンだったが…突然の余命宣告を受け激しく動揺してしまう。 『人生は、美しい』は平凡な主婦が死を受け入れ、人生に悔いを残さないため、決意を精一杯の行動に移す物語である。 セヨンはおそらく人生最後の誕生日になるであろうその日のため、夫に誕生日プレゼントを積極的なかたちで熱望する。 ただならない妻の様子に戸惑う夫をさらに驚かすのは、セヨンが初恋相手との再会のため、その捜索を一緒にするという、予想だにしないものだった。そして、奇妙な旅が始まる。 さて、ちょっとネタバラしですが、まあ、ご存知でもあるとは思うので…一言…この映画はミュージカルです。そのいきなりの導入には驚きます。 女性の意志の強さを強く感じる、今を意識した作品である。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (5)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年09月26日 / どら平太 日本映画黄金時代を彷彿とさせる盛りだくさんの時代劇 2024年09月26日 / 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 助けを求める人はもはや敵ではなく、ただの人間だ 2024年09月26日 / 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 海の男たちが下す決断を描くヒューマンドラマ more 2019年01月30日 / 御成座(秋田県) 街の人たちの勘違いから復活した秋田の映画館 2023年05月31日 / 【思い出の映画館】七ぶらシネマ通り(静岡県) 静岡市内にあった明治時代から続く映画館通り。 2021年06月09日 / 【思い出の映画館】かもめ座(神奈川県) 戦後の港町横浜で湾岸労働者たちに愛された二番館 more
驚きの展開驚きのミュージカル構成に面食らう
日本では "亭主関白" という言い方がある。関白は朝廷における官職の最高位で、言うなれば、天皇を補佐する、あるいは、任される形で、政を執り仕切った役職で、絶大な権力があった。
亭主が関白の如くに家庭内で威張っている様。
韓国では関白とは言わないが、"家父長制度" が深く根を下ろしていた。家父=男が家庭を牛耳っていた。
韓国映画では、家庭内で男が威勢を張っている描写がよく登場する。勿論、現代では、こういう男優位の風潮が全てにはびこっているわけではないが、違和感とともに、これが現在進行であることを認知していた。
韓国でフェミニズム運動が本格的に高まったのは2016年のことで、意外なほどについ最近のことなのである。
韓国における典型的な亭主関白の夫ジンボンと暮らす専業主婦のセヨンは、諦めに似た嘆息とともに、現状を憂うほかない。それにもまして、思春期真っ只中の息子と娘は反抗期にもあたり、取り扱いに苦慮している。
それでも健気に家庭に尽くしてきたセヨンだったが…突然の余命宣告を受け激しく動揺してしまう。
『人生は、美しい』は平凡な主婦が死を受け入れ、人生に悔いを残さないため、決意を精一杯の行動に移す物語である。
セヨンはおそらく人生最後の誕生日になるであろうその日のため、夫に誕生日プレゼントを積極的なかたちで熱望する。
ただならない妻の様子に戸惑う夫をさらに驚かすのは、セヨンが初恋相手との再会のため、その捜索を一緒にするという、予想だにしないものだった。そして、奇妙な旅が始まる。
さて、ちょっとネタバラしですが、まあ、ご存知でもあるとは思うので…一言…この映画はミュージカルです。そのいきなりの導入には驚きます。
女性の意志の強さを強く感じる、今を意識した作品である。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。