岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

増永兄弟の艱難辛苦のサクセスストーリー

2023年12月04日

おしょりん

©「おしょりん」制作委員会

【出演】北乃きい、森崎ウィン、駿河太郎、高橋愛、秋田汐梨、磯野貴理子、津田寛治、榎木孝明、東てる美、佐野史郎、かたせ梨乃、小泉孝太郎
【監督】児玉宜久

映画版「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」だ

「MADE IN JAPAN」の眼鏡の約95%は福井県で生産されている。中でも鯖江は、眼鏡産業の地域産業集積を形成しており、人口約6万人のうち、10人に1人は眼鏡関連産業に携わっている。その製造工程は複数に分かれ、各部品などの供給業者を含め大部分が小規模な供給業者と加工業者によって成立している。

鯖江の眼鏡はバブル崩壊後、安価に製造できる中国などへの海外移転と低価格で販売する小売業者の出現で苦境に立たされたが、技術革新を重ねることでSABAEブランドが再び見直されてきている。

『おしょりん』は、福井の地に眼鏡産業を興し地場産業として発展させていった増永五左衛門(小泉孝太郎)と幸八(森崎ウィン)兄弟の艱難辛苦のサクセスストーリーである。

この2人が1905年に福井市で創業したのが「増永眼鏡」で、福井の眼鏡のトップブランドである。その社是は「当社は、良いめがねをつくるものとする。出来れば利益を得たいが、やむを得なければ損をしてもよい。しかし常に良いめがねをつくることを念願する」である。

本作は増永兄弟と、五左衛門に嫁いできた、むめ(北乃きい)を中心に動いていく。

幸八が大阪で眼鏡屋に勤めた経験から、「これからは教育が普及し、多くの人が眼鏡を必要とするようになる」との先見の明と、五左衛門の決断。職人たちをチームに分け技術を競い合わせた「帳場制(ギルド制」の導入と、育った職人を次々と独立させ収益を独占せず地域のために動く無私の精神。

これらをきれいごとと言うなかれ。NHKでかつてやっていた「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」を見ていたときと同じような感動、すなわち守りに走ることなくチャレンジする姿勢、苦境がやってきても最後まで諦めなずへこたれない忍耐力、自分のためだけでなく人のため世の中のためにやる精神力、これらが無理なく無駄なく心に入ってくる。勉強になる映画である。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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