岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

真剣と軽薄が同居する10年愛を描く自伝映画

2023年10月23日

まなみ100%

©「まなみ100%」フィルムパートナーズ

【出演】青木柚、中村守里、伊藤万理華、宮﨑優、新谷姫加、菊地姫奈、下川恭平、藤枝喜輝、諏訪珠理、日下玉巳、野島健矢、髙橋雄祐、詩野、濱正悟/オラキオ
【監督・原案・編集】川北ゆめき

センチメンタルに染まらなくても不思議に新鮮な青春がある

とあるアパートの一室。

朝から始まる修羅場は、主人公である "ボク" のチャラいダメ男ぶりを象徴する日常? 裸で追い出された外で待つ友だちが正装していることで、この日が特別な1日であることが分かる。

『まなみ100%』は、ボクが出会った "まなみちゃん" を巡る10年愛を描く青春映画である。

高校1年のボク。格好良くバク転ができれば、女の子にモテそうという動機で体操部に入部する。それなりに練習に励みはするものの、なかなか目標であるバク転には辿り着けない。友だちと話題にするのは、先輩やその周辺の恋愛事情ばかり…勿論、自分たちのことも。

それでもボクが本命とするのは、同級生のまなみちゃんだった。

物語は小さなエピソードを繋ぐ方法が取られているが、時系列的には回想に遡ったりすることはしない、あくまでも日記のページを1枚づつめくる手法で、なかには本筋とは関係のない、コント落ちのような話も含まれる。

これは監督の川北ゆめきの実体験に基づくものであること。それを脚本に落とし込むために、自身の自叙伝を脚本家いまおかしんじに持ち込んだことによる。

節目節目でボクはまなみちゃんに「結婚して!」とプロポーズを繰り返す。これは普通の感覚では "引かれて" しまう行為で、ボクの軽薄さの強調に他ならないのだが、本気さが加わらないという逆作用なのが救いとなり、憎めないキャラに落ち着いてしまう。

ボクを演じる青木柚は、子役から活躍する若手(22歳)俳優で、最近では、映画、テレビドラマでもよく目にする。大人しい外見に狂気的な面を内包する役柄、その表現に長けた俳優という印象があり、本作のボクはまり役。狂気ではなく、軽薄と優しさの二面性ですが。

個人的な思いを丸ごと100%込めて映画にしてしまう試みは、大胆であり幸運なことでもある。分かると違うだろが同居する、面白い青春映画と支持したい。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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