岐阜新聞 映画部

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ご都合主義が目に余る、安易でチープなご当地映画

2023年10月18日

女子大小路の名探偵

©2023映画『女子大小路の名探偵』製作委員会

【出演】剛力彩芽、醍醐虎汰朗、北原里英、今野浩喜、堀夏喜(FANTASTICS)、小沢一敬(スピードワゴン)、水野勝、寺坂頼我、柳ゆり菜、ゆきぽよ/遼河はるひ、田中要次、戸田恵子 
【監督】松岡達矢

柳ケ瀬のホステスと女子大小路のバーデンダーの姉弟

本作は、「安易でチープ」という言葉がピッタリくる、私にとっては残念な映画だった。

昨年10月、主演に予定されていた本仮屋ユイカさんが、「主人公の行動の理由についての描写が少なく、気持ちの入れ方が分からないし、ストーリーの辻褄が合っていない」とし、すったもんだの末、降板したとの報道があった。

一旦は監督が脚本の手直しをしたが、脚本家に伝えておらず、最終的に手直し前の脚本で映画化されることになったため「私である意味がありますか?」と降りたのだ。

映画を観ていると、本仮屋さんの指摘は、正鵠を射ている(物事の急所を正確についている)としか思えない。

安直なご当地映画は、地元の有名どころをこれ見よがしに映していたり、タイアップ企業を必然性もなく出してくるが、本作には、そんなシーンが観光地紹介動画か企業CMのように幾度となく出てくる。親切にもロケ地の名称は映画の中で鬱陶しいくらいその都度表示されるので、見落としは無い仕組みだが、画面に奥行きが無く平板のうえ画角が一緒なので、示してくれないとどこかわからない。

勝気な柳ケ瀬のホステス美桜(剛力彩芽)と、その弟で気弱な女子大小路のバーテンダー大夏(醍醐虎汰朗)の関係性に深みは無く、音信不通だったという設定は思い付きの域を出ない。

美桜にぞっこんの弁護士(今野浩喜)など、コントかと思うほどのわざとらしい演技だし、愛知県警の刑事(小沢一敬、水野勝)などは、犯罪が目の前で起こっているのに犯人を取り押さえようともしない。単なる野次馬だ。

ごくシンプルで捻りのないストーリーなのに、見ていて犯罪の実態が掴めないのは、あまりのご都合主義と辻褄合わせに私がついていってないこともあるが、はっきり言えば下手なのだ。

とまあボロボロに書いてしまったが、これはあくまでも私の感想。映画は人それぞれ求めるものが違うので、是非自分の眼で確かめてほしい。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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