オーストリア皇后の波乱の生涯を1年に凝縮して描く女性映画
2023年10月02日
エリザベート 1878
© 2022 FILM AG – SAMSA FILM – KOMPLIZEN FILM – KAZAK PRODUCTIONS – ORF FILM/FERNSEH-ABKOMMEN – ZDF/ARTE – ARTE FRANCE CINEMA
【出演】ヴィッキー・クリープス、フロリアン・タイヒトマイスター、カタリーナ・ローレンツ、マヌエル・ルバイ、フィネガン・オールドフィールド、コリン・モーガン
【監督・脚本】マリー・クロイツァー
あり得ない姿がそうありたいという生き方に見える
エリザベートは1837年12月24日クリスマス・イブにバイエルン王国の公爵家マキシミリアン・ヨーゼフを父に生まれた。家は王国の古くからの名門で、エリザベートは、ミュンヘンから30キロほど離れたスタンベルク湖のほとりに立つ、ボッセンホーフェンの館で、開放的で自由な教育を受けてのびのびと成長した。
1853年8月18日、15歳のエリザベートは、従兄弟にあたるオーストリアの皇帝ヨーゼフと婚約する。
もともとはエリザベートの姉イレーネが王妃になるはずだったのだが、とある場所でまたまたエリザベートを目撃した、皇帝が一目惚れしたことにより、まだ幼いエリザベートが新しい王妃候補に選ばれた。
翌年4月、盛大な結婚式が行われ、エリザベート(呼び名・シシィ)は、16歳でオーストリア皇后になった。
『エリザベート1878』は、1877年のクリスマスイブの40歳の誕生日にはじまり、その1年に焦点を当てた映画である。
日本では "エリザベート" と言えば、ミュージカルを思い浮かべる人も多いだろう。
ブロードウェイ発とは一味違う、ヨーロッパ発のミュージカルとして「エリザベート」は、1992年にウィーンで初演された。日本での初演は、1996年2月の宝塚雪組公演で、日本人には馴染みの薄い歴史的な演目ながら異例の大ヒットとなり、再演を繰り返し固定のファンを獲得するとともに、"エリザベート" の知名度も高まった。
その後、2000年に東宝版が初演されたが、作品の内容はこちらの方が、元版であるウィーン版に忠実で、スタンダードとなって再演されている。
映画版はミュージカル版とは直接的な関係はないが、懐古趣味的なコスチュームプレイとしての歴史劇に止まらない、現代にも通じるメッセージ性を継承し、ポップな女性映画に仕上がっている。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。