岐阜新聞 映画部

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安倍さんの残した政策の、徹底検証ドキュメンタリー

2023年07月10日

妖怪の孫

© 2023 「妖怪の孫」製作委員会

【監督】内山雄人

安倍さんの時代に日本人は幸せになれたのか?

自民党は1955年の結成以来、1993年8月~1994年6月の非自民・非共産連立政権、2009年9月~2012年12月の民主党政権で下野した以外は、ずっと政権を握っている。かつての自民党は実質的には派閥の連合政権であり、タカ派・ハト派が絶妙な均衡関係で幅広い意見を集約しつつ、党内にて実質的な政権交代が行われていた。

国民世論を注視しスキャンダルには機敏に対応していた自民党が、官邸主導で重要な政策を「閣議決定」と称し国会を軽視した政権運営をしだしたのは、2012年12月に発足した第2次安倍政権からである。

安倍元首相は昨年7月、戦後の総理経験者としては初めて凶弾に倒れてしまった。いくら反安倍であれ言論を暴力で封殺するのは絶対に許されないことだ。しかしながら安倍さんが実行した政策を検証するのは別の話である。

『妖怪の孫』は、安倍さんの政策が日本にもたらした影響を掘り下げ、一強と言われた安倍政権の闇に果敢に切り込み、安倍さんとはいったい何者であったのか、日本に残したものは何であったのか?をインタビューを中心に徹底検証していくドキュメンタリーだ。

安倍さんの父方の祖父・安倍寛衆院議員は、戦中も非戦・平和を貫いた清廉潔白な人格者。一方母方の祖父で昭和の妖怪と呼ばれた岸信介元首相は、満州国高官で東條内閣の重要閣僚。しかし何故か戦犯を免れ、60年安保時の首相で憲法改正を悲願とした人物。正反対のお爺さんだが、安倍さんは岸元首相の憲法改正に傾倒していく。だから『妖怪の孫』なのだ。

「アベノミクス」の“三本の矢”と、先進国中唯一実質賃金が下がっている結果や、世論の反対を押し切っての「特定秘密保護法」や「安全保障関連法」への原動力。モリ・カケ・サクラ・統一教会への関り。

これらを歯切れよくわかりやすく検証していく。安倍さんの時代に日本人は幸せになれたのか?映画を観て確かめませんか?

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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