岐阜新聞 映画部

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エッフェル塔建設の影にあった愛の物語

2023年04月27日

エッフェル塔~創造者の愛~

© 2021 VVZ Production – Pathé Films – Constantin Film Produktion – M6 Films

【出演】ロマン・デュリス、エマ・マッキー、ピエール・ドゥラドンシャン、アレクサンドル・スタイガー、アルマンド・ブーランジェ、ブルーノ・ラファエリ
【監督】マルタン・ブルブロン

自由の女神はパリにもある エッフェル塔は名古屋にもある?

フランス、パリと言えば?

凱旋門、ルーブル美術館、セーヌ川、モンマルトル、ノートルダム大聖堂…エッフェル塔。

ここのところ、フランス・パリを舞台にした映画の公開が続いている。これまでにも映画の舞台には何度も登場しているから、今更の指摘ではあるのだが、絵になる街なのは間違いない。

『エッフェル塔 創造者の愛』は、パリを象徴すると言っても過言ではない "エッフェル塔" の設計者ギュスターヴ・エッフェルを主人公に、完成までの苦難の日々と、その影にあった知られざる女性との隠された愛を描く映画である。

ギュスターヴ・エッフェル(ロマン・デュリス)が、フランス政府から、"パリ万国博覧会" のシンボルモニュメントの制作を依頼される。

「エッフェルは人の名前だったんだ」と、思うほどに、設計者の名前を冠したことはそんなに知られていないのかも知れない。

パリ万国博覧会は、大河ドラマでもエピソードとして登場する。澁澤栄一が派遣団の一員として参加したのは、1867年に開催され時で、実はこれも1855年の初開催から2度目のものだった。エッフェルがモニュメント制作の依頼を受けるのは4度目の万国博覧会で、パリは19世紀中に5度も開催している博覧会好き?

もうひとつ余談。ニューヨーク港のリバティ島にあるのは "自由の女神" 像。デザインはドラクロワの絵 "民衆を導く自由の女神" から、バルトルディの母親をモデルにしている。この像のトーチを掲げる腕の部分は、1876年のフィラデルフィア万博に、頭部は78年のパリ万博で展示されている。この制作にはギュスターヴ・エッフェルが関わり、その功績により塔制作を任された。万博を舞台に幾つもの因縁が絡むちょっと不思議な話。

塔の建設は、倒壊を恐れる住民や、景観を損ねると主張する人たちの反対運動で建造は中止に追い込まれる。絶望に沈むエッフェルの前に、かつて愛したアドリエンヌ(エマ・マッキー)が現れ、運命は大きく動き出す。塔にまつわるロマンチックなお話である。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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