岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

七人の監督による "香港" の七つの物語

2022年11月29日

七人樂隊

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【出演】ティミー・ハン、フランシス・ン、ジェニファー・ユー、ユン・ワー、ン・ウィンシー、サイモン・ヤム、チョン・タッミン、ラム・シュ
【監督】サモ・ハン、アン・ホイ、パトリック・タム、ユエン・ウーピン、ジョニー・トー、リンゴ・ラム、ツイ・ハーク

現在を反映して見えるのはセンチメンタルか?

少し大袈裟かも知れないが、かつて、日本の映画館を香港映画が席巻していた時代があった。

ブルース・リーの『燃えよドラゴン』(ロバート・クルーズ監督)が日本で公開されたのは、1973年12月22日で、製作、配給を担ったのは香港のゴールデン・ハーベスト(日本での権利はアメリカのワーナーブラザース)だった。

主演のブルース・リーは、公開前の7月20日に急死しており、すでに伝説が付属した公開は、興行収入16億円を超えるヒットとなった。

“カンフー“ は香港映画の代名詞となり、ブルース・リー以後も、コメディ的な作品も含めて多数のヒット作を生み、ジャッキー・チェンの登場で絶頂期を迎えた。ジャッキーのアクションは警察ものなどへジャンルを広げ、アメリカ進出も果たし、香港ノアールという新たな流れも生まれた。 最近、香港映画を見かけなくなった。

香港がイギリスから中華人民共和国へ返還されたのは1997年7月1日。

香港映画界の大きな流れはそれ以前から始まり、アメリカ=ハリウッドへの進出と、中国映画界への合流という形で大きく二分された。

中国・香港合作映画は、次第にその数を増やしていくことになったが、資本の均衡は崩れ、中国資本の流入は、香港映画の黄金期を象徴する映画企業、ショウ・ブラザーズ、ゴールデンハーベストの買収という結果を招いた。

香港映画は1993年の最盛期には234本の映画が製作されていたが、2003年には43本に激減した。

『七人樂隊』は、香港映画を代表する七人の監督による7つの短編からなるオムニバス映画である。

サモ・ハン監督/『稽古』、アン・ホイ監督/『校長先生』、パトリック・タム監督/『別れの夜』、ユエン・ウーピン監督/『回帰』、ジョニー・トー監督/『ぼろ儲け』、リンゴ・ラム監督/『道に迷う』、ツイ・ハーク監督『深い会話』。

50年代を背景にしたノスタルジー溢れる作品から未来を舞台にした作品まで、個性がぶつかり合う。全編35ミリフィルムで撮る強いこだわり…果たしてそこに今の香港が見えるのか?

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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