岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品秘密の森の、その向こう B! シンプルかつ繊細な上映時間73分の映像詩 2022年11月16日 秘密の森の、その向こう © 2021 Lilies Films / France 3 Cinéma 【出演】ジョセフィーヌ・サンス、ガブリエル・サンス、ニナ・ミュリス、マルゴ・アバスカル 【監督・脚本】セリーヌ・シアマ 少女が同年代の頃の母親に出会う寓話 フランス映画「秘密の森の、その向こう」は、「燃ゆる女の肖像」でカンヌ映画祭の脚本賞を受賞したセリーヌ・シアマ監督の新作。 大好きだった祖母を亡くした8歳の少女ネリーが主人公。両親に連れられ祖母が住んでいた森の中の一軒家を片付けに来たネリーは、森の中で同い年のマリオンという名の少女に出会い親しくなる。その少女は実は8歳の頃の母親であった。 娘が自分と同年代の頃の母親に出会うファンタジー映画だが、アメリカのタイムスリップ物とは趣がまったく異なる作品で、どこかビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」に似ている。 ネリーとマリオンを演じるのは、実際の姉妹であるジョゼフィーヌ・サンスとガブリエル・サンス。ふたりは映画初出演であるらしい。 限られた空間と限られた登場人物による、上映時間73分の寓話。 エリセ作品ほど静謐ではないが、シアマ監督の豊かな感受性が生んだシンプルかつ繊細な映像詩に魅了される。 語り手:井上 章映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。 100% 観たい! (7)検討する (0) 語り手:井上 章映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。 2024年07月23日 / 青春18×2 君へと続く道 切なさ溢れる抒情的恋愛映画の秀作 2024年07月22日 / 青春18×2 君へと続く道 ピュアな恋を描いた大人のラブストーリー 2024年07月22日 / 青春18×2 君へと続く道 初恋の思いを辿る台湾=日本合作恋愛映画 more 2021年10月13日 / 【思い出の映画館】千日前セントラル(大阪府) 戦後の活気ある商店街でアメリカ映画を送り続けた。 2021年10月27日 / 【思い出の映画館】西尾劇場(愛知県) 愛知県郊外の映画館でギュウギュウ詰めで映画を楽しむ。 2020年08月05日 / 大津アレックスシネマ(滋賀県) 琵琶湖畔にある絶景をロビーから満喫できる映画館 more
少女が同年代の頃の母親に出会う寓話
フランス映画「秘密の森の、その向こう」は、「燃ゆる女の肖像」でカンヌ映画祭の脚本賞を受賞したセリーヌ・シアマ監督の新作。
大好きだった祖母を亡くした8歳の少女ネリーが主人公。両親に連れられ祖母が住んでいた森の中の一軒家を片付けに来たネリーは、森の中で同い年のマリオンという名の少女に出会い親しくなる。その少女は実は8歳の頃の母親であった。
娘が自分と同年代の頃の母親に出会うファンタジー映画だが、アメリカのタイムスリップ物とは趣がまったく異なる作品で、どこかビクトル・エリセ監督の「ミツバチのささやき」に似ている。
ネリーとマリオンを演じるのは、実際の姉妹であるジョゼフィーヌ・サンスとガブリエル・サンス。ふたりは映画初出演であるらしい。
限られた空間と限られた登場人物による、上映時間73分の寓話。
エリセ作品ほど静謐ではないが、シアマ監督の豊かな感受性が生んだシンプルかつ繊細な映像詩に魅了される。
語り手:井上 章
映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。
語り手:井上 章
映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。