岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

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驚嘆する恐竜のリアルさ、家族揃って楽しめる映画だ

2022年08月04日

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者

©2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

【出演】クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、サム・ニール、イザベラ・サーモン
【監督・脚本・ストーリー原案・製作総指揮】コリン・トレボロウ

手に汗握るマルタ島での恐竜チェイス

映画の中の恐竜を、モンスターでなく生物感あふれるリアルな爬虫類として描いた画期的な作品『ジュラシック・パーク』(1993)。スティーヴン・スピルバーグが監督したこの作品は、目が肥えた私の映画仲間からも絶賛を浴び、私もその映像表現には度肝を抜かされたものだ。

2作目のスピルバーグ監督『ロスト・ワールド』(1997)を観て以降はご無沙汰していたが、CINEXで上映されるということもあり、久しぶりにこのシリーズを劇場で観た。ほぼ25年ぶりの新鮮な体験と相成った。

まず改めて驚嘆したのが恐竜のリアルさだ。着ぐるみ感は皆無で動きはリアルそのもの。さらにテーマパークや島の中など特定の場所だけで展開するのではなく、世界中の至る所に恐竜がいるのだ。野生の動物というか野生の恐竜。特に世界遺産のマルタ島での恐竜たちとのカーチェイスならぬ恐竜チェイスは、画期的なアクションシーンで手に汗握るという表現がピッタリくる。

出てくる悪役企業は、遺伝子組換え技術を研究・応用している巨大アグロ・バイオ企業のバイオシン社。いま世界で問題化され始めている、種子を独占し販売する国際農業関連企業を彷彿とさせる。遺伝子の操作で巨大化したイナゴが次々と畑地を襲う光景などは、あながち荒唐無稽な話として切り捨てられないのだ。

リアルな恐竜の姿を堪能するだけでも満足感はあるが、子どもにもわかりやすいテーマが見えてくる。それは大人が子どもを守ろうとする情愛だ。

恐竜の保護活動を続けるオーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード゙)は、パークの創設者の1人ロックウッドの亡き娘のクローン少女メイジー(イザベラ・サーモン)を守るために闘うし、恐竜のブルー(ヴェロキラプトル)は自分の子どもを守るために動く。

コロナ感染が激増しているが、換気のしっかりした涼しい映画館で、家族揃って楽しめる映画である。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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