岐阜新聞 映画部

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どん底青年と野良猫の奇跡の物語

2022年05月12日

ボブという名の猫2 幸せのギフト

© 2020 A Gift From Bob Production Ltd. All Rights Reserved.

【出演】ルーク・トレッダウェイ、クリスティーナ・トンテリ=ヤング、ファルダット・シャーマ、アンナ・ウィルソン=ジョーンズ
【監督】チャールズ・マーティン・スミス

世知辛い世に猫の温もりで癒しを

ジェームズはストリート・ミュージシャンで生計を立てようとしたが、世間はそんなに甘くなく、親にも見放され、ホームレスで薬物依存という、世捨人のような生活をしていた。そんな時、1匹の野良猫に出会ったことをきっかけに、困難に立ち向かい立ち直るという奇跡のような体験をする。

その体験記「ボブという名のストリートキャット』は、ノンフィクションのベストセラーとなり、世界30か国で翻訳出版され、累計発行部数は1000万部を超えている。

『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』(ロジャー・スポティスウッド監督/2016年/日本公開17年)は、そのノンフィクションの映画化で、ボブと名付けられた野良猫は、本人役で出演し、世界中で大ヒットした。当時、親日家のジェームズは、ボブとともに来日して舞台挨拶や取材で公開を盛り上げた。

本作『ボブという名の猫2 幸せのギフト』は、その続編で、ジェームズは前作を引き継ぎ、ルーク・トレッダウェイが演じ、ボブも出演している。 物語はベストセラー作家となったジェームズが、出版社主催のクリスマスパーティーに主席するところから始まる。

周りからも祝福される幸せなひと時、しかし、ジェームズの心の片隅には、華やかな場所は、自分たちには場違いという思いがあった。

その帰り道、ひとりのストリート・ミュージシャンの若者が、警察官に抑えつけられている現場に遭遇する。

若者の窮地を救ったジェームズは、その自暴自棄になった様子に昔の自分を重ねる。そして、生計を立てるために、路上で過ごしていた、最後のクリスマスの頃の話を語りだす。

ロンドンのクリスマスと言えば、ディケンズの「クリスマス・キャロル」が思い浮かぶが、あれは幽霊も登場するちょっと怖いお話。これは人情話の王道ストーリーなのだが、慈善団体の倉庫に泥棒がはいったり、動物=ペットの飼育に関する厳しい規制が絡んだり、現在を意識できる味つけもされている。

主役のボブは前作に引き続き "himself" の主演。お家芸のハイタッチを華麗に決めている。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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