岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

人気の東野圭吾ミステリー第2弾

2021年12月02日

マスカレード・ナイト

©2021東野圭吾/集英社・映画「マスカレード・ナイト」製作委員会

【出演】木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、梶原善、泉澤祐希、東根作寿英、石川恋、中村アン、田中みな実、石黒賢、沢村一樹、勝村政信、木村佳乃、凰稀かなめ、麻生久美子、高岡早紀、博多華丸、鶴見辰吾、篠井英介、石橋凌、渡部篤郎
【監督】鈴木雅之

再び難事件に挑む破天荒刑事と堅物ホテルマン

『マスカレード・ナイト』は、東野圭吾のミステリー小説シリーズの第3弾の映画化である。

第1作は映画の前作『マスカレード・ホテル』だが、それに続き、第2弾として発表されたのが「マスカレード・イブ」で、この本は連作短編集として編まれたが、単行本化を経由することなく、いきなり文庫版で出版された。

収録された4編では、主人公の新田浩介と山岸尚美が出会う前の、それぞれの過去が描かれていて、映画のシリーズもので言えば、"ビギニングもの" =前日譚となっている。

シリーズものでは、登場人物の個性を引き立たせることで、物語牽引の原動力とするものだが、このマスカレード・シリーズが、初作の直後に、早くも主人公の過去に遡り、人物像に厚みを持たせたことは、登場人物が読者に興味を抱かせる魅力があったからに他ならない。この連作短編集「マスカレード・イブ」は100万部を超えるベストセラーとなった。

警視庁捜査一課の刑事・新田浩介(木村拓哉)は、結果を残す敏腕ぶりの反面、破天荒な性格で、浮いた存在でもある。

ホテルマンの山岸尚美(長澤まさみ)は、若くして優秀なホテルマンとして認められる存在だが、そのあるべき姿を追求する頑固さは、いささか真面目過ぎでもある。

物語はこの水と油の反発する個性がバディとなり、化学反応を起こす事で展開する。ぶっちゃけて言えば、ボケとツッコミのやり取りが見どころとなる。

年の瀬、警察に数日前に都内のマンションの一室で起きた不可解な未解決殺人事件の犯人が、大晦日の夜、ホテル・コルテシア東京で開催されるカウントダウン・パーティーに現れる、と予告する密告状が届く。

そのパーティーに集まる招待客は500名、加えて全員が仮装している。再び潜入捜査官となった新田と相棒・尚美、さて、運命やいかに!

派手な設定と複雑に絡む人物、そこに張り巡らされた関係伏線は、その割に解け易い。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

観てみたい

100%
  • 観たい! (5)
  • 検討する (0)

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

ページトップへ戻る