岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

虐げられた者同士の魂のふれあいを描く傑作

2021年11月29日

少年の君

© 2019 Shooting Pictures Ltd., China (Shenzhen) Wit Media. Co., Ltd., Tianjin XIRON Entertainment Co., Ltd., We Pictures Ltd., Kashi J.Q. Culture and Media Company Limited, The Alliance of Gods Pictures (Tianjin) Co., Ltd., Shanghai Alibaba Pictures Co., Ltd., Tianjin Maoyan Weying Media Co., Ltd., Lianray Pictures, Local Entertainment, Yunyan Pictures, Beijing Jin Yi Jia Yi Film Distribution Co., Ltd., Dadi Century (Beijing) Co., Ltd., Zhejiang Hengdian Films Co., Ltd., Fat Kids Production, Goodfellas Pictures Limited. ALL Rights reserved.

【出演】チョウ・ドンユイ、イー・ヤンチェンシー
【監督】デレク・ツァン

リリシズムに溢れた素敵な青春映画

中国・香港の合作映画「少年の君」は、今年の外国映画の中でも屈指の傑作。見終えた時の感動は、韓国映画「息もできない」や石井裕也監督の「茜色に焼かれる」を観た後の感動と同種のものだ。中国でも深刻な社会問題であるらしいイジメを描いた作品だが、核にあるのは虐げられた者同士の魂のふれあいである。

過酷なイジメがリアルに描かれるシーンもあるが、「リリイ・シュシュのすべて」のようにリリシズムに溢れた素敵な青春映画で、監督のデレク・ツァンが敬愛する岩井俊二監督の影響が感じられる。

優等生の女子高生チェンとチンピラの少年シャオベイ。住む世界の違うふたりの出会いは「泥だらけの純情」に似ている。ひどいイジメにあっているチェンは、シャオベイにボディガードを頼む。チェンの後をつけるシャオベイ。それはまるで、キャロル・リード監督の愛すべき小品「フォロー・ミー」の距離をおいたデートのようだ。やがて、ふたりは残酷な運命に巻き込まれていくのだが、終盤は観客も運命共同体になったようにスクリーンに釘付けになること必至。

チェン役のチョウ・ドンユィ、シャオベイ役のイー・ヤンチェンシーは共に鮮烈な印象を残す好演。

第93回アカデミー賞の国際長編映画賞ノミネート作品。香港電影金像奨では、作品賞、監督賞、主演女優賞など8部門を受賞している。

語り手:井上 章

映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。

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語り手:井上 章

映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。

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