岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

"気候変動は深刻な危機" というメッセージを込めたドキュメンタリー

2021年11月25日

グレタ ひとりぼっちの挑戦

© 2020 B-Reel Films AB, All rights reserved.

【出演】グレタ・トゥーンベリ、スヴァンテ・トゥーンベリ、アントニオ・グテーレス、エマニュエル・マクロン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ドナルド・トランプ
【監督・脚本】ネイサン・グロスマン

グレタはひとりぼっちではない

現在公開中の上映時間は4時間32分におよぶドキュメンタリー『ボストン市庁舎』は、今年91歳のフレデリック・ワイズマンが監督した。

ワイズマンは、撮影した対象に向き合い、編集作業を始めて、映画の構成が固まると、自らのドキュメンタリー作りの方法を語っている。

それは、あくまでも対象となるもの、あるいは人は、はじめは白紙に近いものであるべき、という作法ではないか?

勿論、この方法が、全てのドキュメンタリーに当てはまるのではない。

『グレタ、ひとりぼっちの挑戦』は、2018年8月にはじまる。スウェーデンのストックホルムに住む15歳のグレタ・トゥーンベリは、国会議事堂前でひとり、座り込みのストライキをはじめる。掲げた自作の看板のメッセージは、気候変動の問題を深刻な危機と捉え、その対策を呼びかける内容だった。

多くの通行人は素通りするだけ、たまに興味を持ち話しかけてくる人には、真摯に質問に答える。中には、ストライキのために学校を休んでいることを叱責する人もいる。

毎週金曜日に行われたこの運動は、次第に注目を集め、賛同する人のたちの声が国内外から寄せられるようになる。

そのストライキは "未来のための金曜日" と名づけられ、数ヶ月のうちに大きなムーブメントに広がることになった。

2019年、ニューヨークの国連本部で行われた "気候変動サミット" における、グレタ・トゥーンベリの演説は、世界を駆け回り、15歳の少女の存在は知れ渡る。日本でも、例外ではなく、彼女のことを知る人は多いはずだ。

映画は彼女に接近し、考え方を正確に伝えることに苦心する、それは熱烈な支持の対極である、反感や偏見もあぶり出す。

メッセージを掲げる強いイメージと素顔から見える弱さ。ここに作り手の意図が見える。カメラはあらかじめ彼女を知っている。ひとりではない。ワイズマンの作法とはあきらかに異なる。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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