岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

6代目ボンド・ダイエル・クレイグのラストショー

2021年10月11日

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ

© Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc..All Rights Reserved.

【出演】ダニエル・クレイグ、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、レア・セドゥ、ベン・ウィショー、ジェフリー・ライト、アナ・デ・アルマス、ラシャーナ・リンチ、ラミ・マレック ほか
【監督】キャリー・ジョージ・フクナガ

監督は日系人 最後の舞台は北方領土の島?

言わずと知れた "007" シリーズの25作目となる。架空のイギリスの秘密情報部のエージェント、つまりはスパイ=ジェームズ・ボンドを主人公にしている。おそらく、この世で一番知名度(本当のところは秘密であるべき)の高いスパイだろう。007というのはボンドのコードネームである。

第1作は1962年の『007は殺しの番号』(テレンス・ヤング監督/日本公開63年/のちに "ドクター・ノー" と改題)で、初代ボンドはショーン・コネリーが演じた。イギリスの作家イアン・フレミングが創造したボンドが活躍する最初の小説「カジノ・ロワイヤル」は1953年に誕生している。

物語は2つの回想からはじまる。そのいずれもが、前作である『007/スペクター』(サム・メンデス監督/2015年)に関わっている。

それを説明するのには紙面が足りないので…"スペクター" は簡単に言えば悪の組織の名称で、ボンドがこの組織との闘いの末、頭であるプロフェルドを確保したところで終わる。その過程で組織の一員であったホワイトの娘スワンをボンドは救う。縁で結ばれた2人が、現場を後にするのがラストシーン。

まず、そのスワンの子ども時代の回想〜スペクターの一員であったスワンの父親に恨みを抱く "能面の男" に母親を殺される。男との銃撃戦の末、スワンは手負の男に命を救われる。

現場を退いたボンドはイタリアで幸せな日々をスワンと送っている。ところがある朝、スペクターの残党と思われる一味の襲撃に見舞われる。そこにスワンの関与を疑うボンド。ふたりは決別してしまう。

それから5年後、穏やかな日々をひとり、ジャマイカで送っていたボンドのもとに、旧友でCIAのエージェントでもあるライターがやって来て、誘拐されたロシア人細菌学者の救出を依頼される。ボンドは巻き込まれるように、危険な細菌兵器を操ろうとする謎の組織との対決に身を投じる。

展開の齟齬を忘れさせるのは、次第に高まる悲壮感である。比較の目に晒されながらも、ヒーローのもつ幻想性の虚飾に争い、人間くさいボンドを演じたダニエル・クレイグの最後の作品に相応しい。

紆余曲折、待たされたことも忘れ、記憶に残る作品となった。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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