岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン B! 甦った幻のライブ・ドキュメンタリー 2021年07月14日 アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン 2018©Amazing Grace Movie LLC 【出演】アレサ・フランクリン、ジェームズ・クリーブランド、コーネル・デュプリー、チャック・レイニー、ケニー・ルーパー、パンチョ・モラレス、バーナード・パーディー、アレキサンダー・ハミルトン ほか 【撮影】シドニー・ポラック アレサの歌声が観衆の熱気が一体化する瞬間を目撃する アレサ・フランクリンは1942年、アメリカ・テネシー州メンフィスに生まれ、デトロイトで育った。父は説教師として有名な教会の牧師。母は優れたゴスペル歌手だった。両親は早くから別居状態で、アレサは父のもとで育ち、教会でゴスペルを歌うのはごく自然のことだった。 61年にレコード歌手としてデビューした。当初はジャズ色の強いポピュラー歌手として売り出しためか、世間の注目を集めることはなかった。 66年、レコード会社の移籍を機に、ゴスペルを前面に押し出す方針に転換したことで、俄然、注目されるようになり、ヒットを連発した。カバー曲も多いが、アレサが歌うことで、それらを見事にゴスペル化させた。 『アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン』は、1972年、ロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・パプティスト教会で行われた2日間に渡るライブを再構成したドキュメンタリーである。 この映画はライブアルバムのレコード制作と対の企画だった。監督は『ひとりぼっちの青春』『追憶』『トッツィー』、85年には『愛と悲しみの果て』でアカデミー賞の作品、監督賞を受賞したシドニー・ポラック。この作品でも、忙しそうに働く姿が、何度かフィルムに映し出される。ドキュメンタリー映画はアルバム発売の翌年に公開されるはずだったが、撮影機材の不具合により、編集作業は断念され、永らく日の目を見ることなくお蔵入りしていた。映画中、機材の不具合が発生して、収録が止まるシーンが生々しく登場するが、未完の原因となったトラブルは、音と映像がシンクロできないというものだった。 ライブの雰囲気ははじめ、緊張感に包まれている様に見えるが、馴染みのバンドと聖歌隊とアレサの歌唱が、教会という特異な場の空気感を包み込み一体化していく様が、見事に再現されている。幻のライブ映像とともに、アレサの歌声に圧倒される。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (11)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年09月26日 / どら平太 日本映画黄金時代を彷彿とさせる盛りだくさんの時代劇 2024年09月26日 / 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 助けを求める人はもはや敵ではなく、ただの人間だ 2024年09月26日 / 潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 海の男たちが下す決断を描くヒューマンドラマ more 2021年04月14日 / 宮崎キネマ館(宮崎県) 南国の街で良質な映画を送り続けるミニシアター 2024年01月10日 / アップリンク吉祥寺(東京都) ファッションビルの地下にあるミニシアターの映画街。 2017年12月21日 / 飯田トキワ劇場(長野県) 雄大な山々に囲まれたスモールタウンの映画館 more
アレサの歌声が観衆の熱気が一体化する瞬間を目撃する
アレサ・フランクリンは1942年、アメリカ・テネシー州メンフィスに生まれ、デトロイトで育った。父は説教師として有名な教会の牧師。母は優れたゴスペル歌手だった。両親は早くから別居状態で、アレサは父のもとで育ち、教会でゴスペルを歌うのはごく自然のことだった。
61年にレコード歌手としてデビューした。当初はジャズ色の強いポピュラー歌手として売り出しためか、世間の注目を集めることはなかった。
66年、レコード会社の移籍を機に、ゴスペルを前面に押し出す方針に転換したことで、俄然、注目されるようになり、ヒットを連発した。カバー曲も多いが、アレサが歌うことで、それらを見事にゴスペル化させた。
『アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン』は、1972年、ロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・パプティスト教会で行われた2日間に渡るライブを再構成したドキュメンタリーである。
この映画はライブアルバムのレコード制作と対の企画だった。監督は『ひとりぼっちの青春』『追憶』『トッツィー』、85年には『愛と悲しみの果て』でアカデミー賞の作品、監督賞を受賞したシドニー・ポラック。この作品でも、忙しそうに働く姿が、何度かフィルムに映し出される。ドキュメンタリー映画はアルバム発売の翌年に公開されるはずだったが、撮影機材の不具合により、編集作業は断念され、永らく日の目を見ることなくお蔵入りしていた。映画中、機材の不具合が発生して、収録が止まるシーンが生々しく登場するが、未完の原因となったトラブルは、音と映像がシンクロできないというものだった。
ライブの雰囲気ははじめ、緊張感に包まれている様に見えるが、馴染みのバンドと聖歌隊とアレサの歌唱が、教会という特異な場の空気感を包み込み一体化していく様が、見事に再現されている。幻のライブ映像とともに、アレサの歌声に圧倒される。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。