岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

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素直に観れば面白い映画

2020年01月13日

影踏み

©2019「影踏み」製作委員会

【出演】山崎まさよし、尾野真千子、北村匠海、滝藤賢一、鶴見辰吾、大竹しのぶ ほか
【監督】篠原哲雄

焦点がぼやけて散漫かつ、緊張感の欠ける展開が続く

 警備会社のホームページによると、侵入窃盗(泥棒)の再犯罪率は49%で、泥棒にはプロがいると思ったほうがよく、手口は留守宅に侵入する「空き巣」が68%だが、26%は深夜寝ている時間に忍び込む「ノビ師」らしい。ノビ師が増えている理由は、最近家に現金を置いている家庭が少なく、持ち歩いている財布を狙うということだ。

 本作は、法曹界を目指していた真壁修一(山崎まさよし)が、ある事件をきっかけに泥棒に転じ、有能なる頭脳により証拠を残さないノビ師として活躍していたが、ある夜忍び込んだ家で、同級生だった刑事・吉川聡介(竹原ピストル)に図られたように待ち伏せされて御用となる。2年間の刑期を終えて出所した後、弟分みたいな青年・啓二(北村匠海)と一緒に真相を究明すべく動いていくという話。

 映画は「長らく映像化不可能とされてきた最後の一作」との謳い文句が言い訳に聞こえるほど、焦点がぼやけて散漫かつ、緊張感の欠ける展開が続いていく。

 横山秀夫原作ということでミステリーとして観だすと、杜撰な状況証拠や開き直ったようなご都合主義で、ほんとに原作はそうなの?と疑ってしまう。ミステリーを標榜するんだったら、そこんトコロは手を抜かないで欲しい。

 相似形として分かりやすいメタファーである一卵性双生児の陰と陽の描きわけも、まったく似てない俳優さんが双子を演じたり、同一の俳優さんが双子で暴力性のある兄とおとなしい弟を演じ分けていても、効果的な演出とはちっとも思えない。

 主演の山崎まさよしさんは、「セロリ」や「One more time, One more chance」などホントに素敵な曲を作っているが、ホワッとした、いいオジサンキャラが本作の主演にあっていない。

 全般にいろいろ文句を言いたいが、決してつまらない映画ではない。期待していた分、粗が目立っただけの事である。素直に観れば面白い映画だ。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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