岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

リアルな映像やストーリー展開の面白さに重点をおいた娯楽映画

2019年06月04日

ハンターキラー 潜航せよ

© 2018 Hunter Killer Productions, Inc.

【出演】ジェラルド・バトラー、ゲイリー・オールドマン、コモン、リンダ・カーデリーニ、ミカエル・ニクヴィスト
【監督】ドノヴァン・マーシュ

元原潜艦長の原作者監修だけに、潜水艦は素晴らしいビジュアル

 映画の分類に「ジャンル映画」というのがある。単純明快でエンタメ性に富んだジャンル分けが容易な映画の事であるが、本作はまさに「潜水艦もの」のジャンル映画であり、戦争の悲惨さとか残酷さは横に置いといて、ひたすらリアルな映像やストーリー展開の面白さに重点をおいた、勧善懲悪で通俗的な娯楽映画である。

 ジョン・ウェインの昔から、アメリカ軍人は沈着冷静で判断力があり機転が利く事になっている。ライバル国ロシアの窮地を救いに行く米原潜のグラス艦長(ジェラルド・バトラー)も、もちろん正義であり、ロシアの艦長(ミカエル・ニクヴィスト)を海よりも広い心と男の熱い友情で助けた上、仲間に引き入れて共通の敵と戦う。まるで、トランプ大統領を忖度しているが如くアメリカは強いのだ。

 映画は、潜水艦の中でのドラマとアクションだけで終始するかと思いきや、それは3分の1で、残り3分の2はロシア大統領を地上から助けに行く敵地潜入・脱出ものと、国防総省(この映画に全面協力)での緊迫したドタバタ劇となっていて、アメリカンサイズのてんこ盛りである。悪いのはクーデターを企てた能無しのロシアの軍人で、アメリカは全てうまくいくというのも一方的で都合がよい。

 助けたロシア大統領のタフガイぶりももの凄く、米ネイビーシールズ精鋭部隊と一緒に派手に闘っていく。ロシア大統領もヤンキー魂炸裂である。最後はクーデター部隊を建物ごと爆破する。イラク戦争の反省など糞くらえなのだ。

 「何これ?」という話であるが、かすかな音で敵の攻撃を察知する艦内や、潜水時に足の踏ん張りだけで突っ立つ様子など、さすが元原潜艦長の原作者が監修しただけに、潜水艦は素晴らしいビジュアルだ。また、敵地侵入の時のスリル溢れる演出も含め、全体に手に汗握るシーンの連続である。荒唐無稽な展開と、ばんばん人が死んでいくのに抵抗がなければ、一気呵成に見られる娯楽映画ではある。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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