岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

その歌姫は心躍らせる歌声を持っていた

2019年03月28日

ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー

©2018 WH Films Ltd

【出演】ホイットニー・ヒューストン ほか
【監督】ケヴィン・マクドナルド

栄光の影にあった壮絶な生き様

 ホイットニー・ヒューストンは1963年、ニュージャージー州ニューアークに生まれた。幼い頃からパプティスト教会の聖歌隊でゴスペルを学び、11歳の時には早くもソリストとして活躍している。両親の離婚後、母シシーが養育権を得た。ホイットニーはカトリック系の女子校に通いながら、60年代に歌手として活躍の実績があった母から歌の英才教育を受けた。

 『ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー』は、エンタティナーとして頂点にあった彼女の、光と影をあぶりだしたドキュメンタリーとなっている。

 歌手としては85年のデビューアルバム「そよ風の贈りもの」からメガヒットを連発。スター街道を驀進した。

 92年に製作された(日本公開は93年)映画『ボディガード』(ミック・ジャクソン監督)は、シークレットサービスを退職したボディガードのフランク(ケヴィン・コスナー)と人気歌手レイチェル(ホイットニー)を描いたラヴサスペンスで、この映画デビュー作は大ヒットした。俳優ホイットニーとしての成功は、実際の彼女を彷彿させる役柄を鮮烈な存在感で演じたことだが、それを支えたのは歌声である。主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」は全世界で4200万枚を売り上げ、彼女を語る上で欠かせない曲となった。

 幼少期のプライベートフィルム、テレビ映像などをつむぎながら、母との濃密な関係を浮かび上がらせる。兄弟の証言を解析し、いびつな父親との関係が見えてくる。絶頂期に結婚するR&B歌手のボビー・ブラウンとの生活は、嫉妬や暴力を絡め痛烈を極める。彼女がアルコールや麻薬に溺れていく様は、悔しくも痛々しい。出来うるならば酷評を浴びたワールドツアーのかすれた歌声は聴きたくなかったが…。あのスーパーボールでの国歌斉唱が不滅であることに変わりはない。2012年、神は彼女に与えし声を奪う。辛い映画だ。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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