映画部ライターおすすめ映画vol.2

まだまだ外に出るのを警戒している方も多い時期。

前回に引き続き、岐阜新聞映画部のライターが厳選したおすすめ映画を紹介します。

ステイホームでも、エンジョイシネマ！

 

■天野 雄喜さん

『帰らざる日々』

マイベスト青春映画であり、高校生のころに観て、節目節目で観直したいと思った。年上女性への恋慕、親友と過ごしたひと夏、そして迎える青春の終わり…。この映画が描くのは痛々しくも忘れられない普遍的な青春の1ページである。

『資金源強奪』

ヤクザとチンピラが繰り広げる現金争奪戦！ 全員が私利私欲でしか動かない濃すぎるキャラクターが跳ねまわり、深作欣二流の激しいアクションと最後まで転がり続けるストーリーで1秒たりとも退屈しない。娯楽映画の面白さが凝縮された1本！

『サウンド・オブ・ミュージック』

映画を観ることの楽しさ、ワクワク感を再認識した1本！優しさとロマンチシズムに溢れ、登場人物のキュートな魅力と壮大な映像で、長尺ながらずっと観ていたいと思った。鑑賞後、無意識のうちにドレミの歌を口ずさんでいることでしょう。

『資金源強奪』（1978年　日本　藤田敏八監督）

DVD　2,800円＋税　発売中
発売元：東映ビデオ　販売元：東映

 

■涼夏さん

『南極料理人』

「渋谷とか行きたい…」そう思ってもすぐに行くことは出来ない。南極。そこは一面雪と氷の世界。南極観測隊の生活を描きます。今の生活に重なるところもありながら、なんだかほっこり観られます。最後にはエビフライかラーメンが食べたくなるそんな映画。

『タクシー運転手 約束は海を越えて』

『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホが光州事件に巻き込まれたタクシー運転手を体当たりで演じます。当時の風景の再現も素晴らしく、また約束を守る主人公に心を持って行かれます。ソン・ガンホ出演作品に外れなし。

『37Seconds』

37秒生まれた時に呼吸をしていなかっただけで手足が自由に動かない女性が自立した生活をするために突き進む。自らも生まれた時に数秒呼吸が止まったことによる脳性麻痺を抱えながら社会福祉士として活動していた佳山明を主演に抜擢。劇場に行かなくても今上映中の作品が観られます。

『南極料理人』（2009年　日本　沖田修一監督）

Blu-ray・DVD 発売中

発売・販売元：バンダイナムコアーツ

©2009『南極料理人』製作委員会

 

■映画部 部長

『バリー・リンドン』

天才スタンリー・キューブリック監督が衝撃的なSF映画『時計じかけのオレンジ』の次に撮った驚きの大河絵巻。映像・音楽の映画魔術を美術品として昇華させる手腕は、天才センスとしか形容出来ない。完璧主義と言われる映画の極みをじっくりと楽しみたい。

『昼下りの情事』

職人ビリー・ワイルダー監督が全盛期のオードリー・ヘップバーンの可愛い魅力を完全に引き出したロマンティックコメディの傑作。映画音楽とはこれ！映画のセリフとはこれ！と誰をも唸らせる世界一魅惑的な映画です。

『シェルタリング・スカイ』

巨匠ベルナルド・ベルトルッチ監督の崇高なる大恋愛論。映画はこんな領域の人間ドラマを描けるものか？！と愕然とさせられる。坂本龍一の哀しくも美しい旋律に酔いながら、アフリカの灰色の空に映画的戦慄を体験する。深すぎる。

 

『バリー・リンドン』（1975年　アメリカ　スタンリー・キューブリック監督）

デジタル配信中

ブルーレイ ￥2,381＋税／DVD ￥1,429 ＋税

ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

© 1975/Renewed © 2003 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

 

■映画部 課長

『横道世之介』

長崎から上京したお人好し青年・横道世之介の青春をユーモアを交えて描く。友達に会えなかったり、1人でつらかったり…今を生きているあなたには、世之介が最高の友達になってくれます。

『否定と肯定』

ユダヤ人大量虐殺（ホロコースト）をめぐる裁判を描いた実話を基にした法廷劇。訴えられた側に立証責任があるというイギリス独特の司法制度が、本作をより劇的なものにしている。歴史を否定・修正したがる人が出てきた時、真実を冷静に見定めることの大切さを思い出して欲しい。

『記者たち 衝撃と畏怖の事実』

イラク戦争の大義名分となった大量破壊兵器の存在に疑問を持ち、真実を追い続けた記者たちの奮闘を描いたドラマ。新聞社を描いた作品の中でも、ぜひオススメしたい作品。権力者とマスコミの距離感が問われる今だからこそ、真実を追い続けた記者たちの姿勢がまぶしく感じる。

『横道世之介』（2013年　日本　沖田修一監督）

Blu-ray＆DVD発売中

発売・販売元：バンダイナムコアーツ

©2013『横道世之介』製作委員会

 

■映画部 ヒラ部員

『ノーカントリー』

数多ある映画の中、さまざまな恐ろしき殺人鬼が生み出されてきたわけですが、本作に登場するアントン・シガーもその一人。過剰なまでに神経に触る、居心地の悪さ。そして、使う武器のクセがすごい（笑）。家でのマンネリした空気に、緊張感が欲しい方はぜひ。

『8 Mile』

ラップ界のスーパースター・エミネムを半自伝的に描く。単純なサクセスストーリーだけでなく、人種差別や当時の生活環境から生まれてくる彼のリリックに魂が震える。“Lose Yourself” あなたは千載一遇のチャンス、何を武器に掴みますか？

『her 世界でひとつの彼女』

人工知能OSに惹かれる中年男の恋物語。一見突飛な設定だが、ふと自分の人間関係を見つめ返したくなる映画だ。スカーレット・ヨハンソンは声だけの出演だが、むしろ見えていないからこその存在感があるけどね。ヘッドホンをつけると、擬似体験ができるかも…

『ノーカントリー』（2007年　アメリカ　ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督）

Blu-ray: 1,886 円＋税／DVD: 1,429 円＋税

発売元：NBCユニバーサル・エンターテイメント

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