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映画部ライターおすすめ映画

外出自粛が続く今は、うちで映画を楽しむ絶好のチャンス♪

今回は岐阜新聞映画部のライターが厳選したおすすめ映画を紹介します。

ステイホームでも、エンジョイシネマ!今は、うちで観よう。

 

■井上 章さん

『素晴らしき哉、人生!』

困難な時には、人間の善意を信じさせてくれる映画を見たい。このフランク・キャプラ監督のファンタジー映画は、まさに今こそ観てもらいたい名作中の名作 。何度見ても幸福な気分にさせてくれ、かけがえのない人生の素晴らしさに胸を熱くさせてくれる。

『バジュランギおじさんと、小さな迷子』

インド映画にも『きっと、うまくいく』という観る者を最高に幸福にさせてくれる映画があるが、昨年劇場公開された本作もそれに匹敵する知られざる傑作。人と人との思いやりが国同士の敵対関係を超えていく素敵な寓話。

『カラフル』

名作『河童のクゥと夏休み』の原恵一監督が、自身の敬愛する山田太一のドラマのタッチで描いた「素晴らしき哉、人生!」とも言えるアニメーション映画。天使の導きで、生きることの素晴らしさを知る主人公に感涙の珠玉のファンタジー。

『素晴らしき哉、人生!』(1946年 アメリカ フランク・キャプラ監督)

4K Ultra HD+ブルーレイ: 5,990円+税/Blu-ray: 1,886円+税

発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

 

■シネマトグラフさん

『テス』

ポランスキー監督の本作は数少ない名作文学の映画化の成功例の一つ。長編文学の映像化はどうしてもダイジェスト版を見ている気分になるのは否めない。ところが、才人監督はこの難題をいとも鮮やかにクリアする。

『ふたりのベロニカ』

惜しくも54歳で逝去したキェシロフスキ監督の代表作。ワルシャワとパリの二人のベロニカという女性の物語だが、とりわけ、パリのストーリーが何度観ても不可思議な部分があり、そのもどかしさが逆に魅力という一風変わった映画。

『隣の女』

トリュフォーの代表作の一つ。昼メロのような題材がどうして文芸作品の香りがする第一級の映画になるのか、身をもって体験してほしい。初期の『突然炎のごとく』も名作だが、晩年の本作も監督の資質が良く出た秀作。

『ふたりのベロニカ』(1991年 フランス、ポーランド クシシュトフ・キェシロフスキ監督)

好評発売中 発売・販売:松竹 Blu-ray/4,700+税

©1991 SIDERAL PRODUCTIONS S.A.

 

■橘 真一さん

『12人の優しい日本人』

アメリカ映画の名作『十二人の怒れる男』のパロディだが、もしかしたら本家を越えているかも。冒頭の喫茶店から出前を取るくだりはあるあるの爆笑必至。ミステリーとしてもコメディとしても天下一品。まだ有名でない頃の豊川悦司がさすがの存在感を見せる。脚本家・三谷幸喜の最高傑作。

『キサラギ』

ワンシチュエーションコメディ&謎解きの快作をもう1本。B級アイドルの死の真相を熱狂的なファンが集まって解き明かす物語は逆転に次ぐ逆転。いや、上書きに次ぐ上書きというべきか。やがて明かされる真相は涙なくしては…。脚本の古沢良太は今ではテレビでも大の売れっ子になっている。

『運命じゃない人』

映画の面白さはストーリーやスペクタクルだけじゃない。映画全体に仕掛けられたダイナミックなトリックこそ命。最初は霧の中をさまよっていた頭の中が劇的に晴れて行く見事な爽快感。不思議なタイトルも最後まで見れば納得。これぞ寡作の天才監督·内田けんじの真骨頂。

『運命じゃない人』(2004年 日本 内田けんじ監督)

好評レンタル中 発売・販売:クロックワークス

©PFFパートナーズ

 

■覗き見猫さん

『街の灯』

盲目の花売り少女と浮浪者の、出会いと別れと再会を描いている。サイレントの時代、映像の可能性を追求した、アクションの繊細さ、表現の大胆さは、チャップリン喜劇の到達点。特にラストシーンは圧巻!

『仔鹿物語』

気弱な少年が、孤児となった子鹿と出会い、いくつかの試練を乗り越えて、成長していく姿を描いている。動物との出会いと別れ、命の大切さ、大自然の美しさ、家族の素晴らしさを教えてくれる。

『お熱いのがお好き』

マフィアに追われることになった2人のミュージシャンが、街から逃れる手段として、女装して女性楽団への潜入を図る。巧妙に計算された脚本構成と台詞のやり取り、ロマンチックな味つけ、コメディ映画のお手本。

『仔鹿物語』(1946年 アメリカ クレランス・ブラウン監督)

 

■ドラゴン美多さん

『淵に立つ』

平穏に暮らしていた一家の前に、夫の過去を知る旧友が突然現れる。静かな不気味さは、突然牙をむく旧友によって残酷に破られていく。因果の道理を冷徹に描く傑作。男に翻弄される筒井真理子のやりきれなさが悲しい。

『寝ても覚めても』

惚れやすいけど臆病な朝子(唐田えりか)と、性格が正反対な麦と亮平(東出昌大二役)との三角関係を描いた、フランス映画のような恋物語。引っかかったらヤバいのに、何故か好きになってしまう。モテ男はつらいよ。

『凪待ち』

3.11後の石巻を舞台に、理不尽な現実や喪失感と向きあう骨太な映画。酒浸りでギャンブル依存症の香取慎吾のクズ男ぶりが強烈だ。破滅的でもがき苦しみながら、生きる希望を見つけていく慎吾ちゃんに惚れちゃう。

『凪待ち』(2018年 日本 白石和彌監督)

Blu-ray&DVD 好評発売中 Blu-ray豪華版:6,800円+税

発売元:キノフィルムズ/木下グループ

©2018「凪待ち」フィルムパートナーズ

 

 

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