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【映画感想文コンクール】
2017年岐阜県大会 高学年の部最優秀作品のご紹介

「映画と育む、コトバとココロ。」をスローガンとして、全国の小中学生を対象に開催している「映画感想文コンクール」は9月14日(金)が募集締切りです。毎年、全国各地から個性溢れる感想文が多く集まります。そんな応募作の中から、昨年、岐阜県大会で最優秀賞を受賞した3作品をピックアップ。3回にわたってご紹介してきた映画感想文も最後となります。ラストを飾るのは高学年の部最優秀賞作品。ぜひお楽しみください。

※各作文は原文のまま掲載しています

 

<映画感想文コンクール2017

岐阜県大会 高学年の部最優秀賞

『メアリと魔女の花』

題名:「立ち向かえる勇気」

小学6年生 女の子

 

©2017「メアリと魔女の花」製作委員会

 

「魔法なんて、いらない!」

ピーターを助けるため、1人で巨大な力に立ち向かった少女、メアリの言葉だ。私はこの言葉を聞いた時、はっとした。

メアリは不思議な花のおかげで魔女になった。すばらしい魔法で様々な事ができた。もしも魔法が使えたら、どんなに良いかと時々ふっと考える。空を飛べる、変身できる、欲しい物が手に入る。良いこと、楽になることばかりがあふれてくる。満ち足りた生活になるだろうか。

しかしメアリは、最後にそんな便利な楽しい力をいらないと言った。私は思い返してみた。 

この夏、水泳の授業が始まった時のことだ。私は100mの検定を受けることにしたが、最後まで泳ぐことができるのか、心配で心配で検定のことを考えるたびに、心に重い石が積まれてゆくような気がした。何度も「魔法で100mが泳げたらいいな」と考えていた。

そして検定の日、力を出し切り100mを泳ぎ切った。途中で足を着こうか…迷ったけれど、声えんが水の中にも響いた。大きな力がわいてきた。水から上がった時には、心の中の重い石がすっかりくだけ散り、すがすがしい満足感でパンパンになった。もしも、魔法を使ったとしたら、こんなにすばらしい気持ちは味わえなかっただろう。私には、みんなの応えんの声が何よりの、「魔法」だったのだ。

メアリは、魔法に頼らず自分の力だけでピーターを助けた。特別な力が無くなっても、「勇気」という何よりも強い武器で戦ったのだ。メアリから武器をもらって、何度でも失敗しても顔を上げて、立ち向かえる気がした。

これから、私も強い心を持って何ごとにも自分の力で挑戦していきたい。魔女の花を広い青空に放り投げた。メアリのように。

 

子どもの感想文はいかがだったでしょうか?「映画感想文コンクール」は全国の小中学生からの素敵な感想文をお待ちしています。コンクールの応募方法など詳しい情報は公式サイトよりご覧ください。この夏、「映画」を題材にした学びの機会として、ぜひおすすめです。

今年の夏は、「映画感想文コンクール」に挑戦してみよう!過去のグランプリ作文をはじめ、今年の開催概要は下記バナーより閲覧可能です。

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