岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

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パントマイムの神様の若き日の知られざる真実

2021年10月05日

沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~

©2019 Resistance Pictures Limited.

【出演】ジェシー・アイゼンバーグ、クレマンス・ポエジー、マティアス・シュヴァイクホファー、フェリックス・モアティ、ゲーザ・ルーリグ、カール・マルコヴィクス、ヴィカ・ケレケシュ、ベラ・ラムジー、エド・ハリス、エドガー・ラミレス
【監督・脚本・製作】ジョナタン・ヤクボウィッツ

昔、名古屋公演で観たあの感動の記憶が甦る!

マルセル・マルソーを知っていますか?

マルセル・マルソーは1923年、ドイツ国境近接のフランス・ストラスブールに、ユダヤ人の家庭に生まれた。チャップリンの映画から強い影響を受け、俳優への志しを達成するため、演劇学校に入り本格的な勉強を始めたのは、戦後になってからのことで、演出家で俳優としても有名なシャルル・デュランに師事し、演技や身体を使ったパフォーマンスを学んだ。その後、同学だったジャン=ルイ・バローの劇団の立ち上げに参加するが、バローが『天井桟敷の人々』の成功で、映画に活動の中心を置くようになったこともあり、マルソーはパントマイムを追求するために独立した。 その後、すぐに、サラ・ベルナール劇場での公演などで成功をおさめ、47年にはマルソーの代名詞といえる、白塗りの顔に、よれよれのシルクハット、ストライプのシャツにダブダブズボンという、"Bip" と呼ばれるキャラクターを創造した。マルソーの無言劇は世界に知られるようになり、パントマイムの第一人者として認知された。

『沈黙のレジスタンス ユダヤ孤児を救った芸術家』は、このマルセル・マルソーの知られざる若き日の出来事を描いた映画である。

1938年、15歳のマルセル(ジェシー・アイゼンバーグ)は、昼間は精肉店で働き、夜はキャバレーでパフォーマンスを披露し、アーティストになる夢を叶えようと努力していた。

一方、第二次世界大戦の暗雲は、ストラスブールにも立ち込め、緊張感は高まる。マルセルの兄のアラン、従兄弟のジョルジュは、ナチに親を殺されたユダヤ人の子どもを保護する活動をしていた。国境の検問所で子どもたちの引取りを手伝ったマルセルは、今そこにある危機を実感する。

42年、ドイツ軍のフランス占領下、マルセルたちのレジスタンス=抵抗組織は、子どもたちをスイスへ逃すためアルプス越えという危険な計画を実行する。

マルセル・マルソーの若き日にこんな壮絶な真実があったことを知り感動したが、欲を言えば、オープニングとラストを繋ぐ米軍基地でのパフォーマンスの披露が、些か弱いことが惜しまれる。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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