岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品勝手にふるえてろ B! 妄想ヒロインにくぎ付けの痛快恋愛コメデイ 2018年01月14日 勝手にふるえてろ ©2017映画「勝手にふるえてろ」製作委員会 【出演】松岡茉優、渡辺大知、石橋杏奈、北村匠海、古館寛治、片桐はいり ほか 【監督・脚本】大九明子 大九明子監督の斬新なタッチの演出にも注目 昨年の東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した、 映画初主演の松岡茉優が出ずっぱりの、ワンマンならぬワンウーマン映画である。恋愛経験のない主人公のOLが、2つの恋(片思いの妄想恋愛とリアルな恋愛 )に悩み暴走する姿を描いたコメデイで、原作は芥川賞作家・綿矢りさの同名小説。 自意識過剰な妄想癖のあるヒロイン・ヨシカに密着し、彼女の心の声も妄想も、実際の言葉や実人生と等価に描き、その境目さえわからない編集が面白い。彼女の身勝手な振る舞いも、傷つきやすい自尊心も、ときめく恋心も、孤独と隣り合わせの自己肯定も、まさにオール・アバウト・ヨシカの映画である。時にユーモラスに、時に切なく描かれるヨシカの言動や一挙手一投足に、笑い、ダメ出しし、そしてシンパシーを感じる、彼女にくぎ付けの117分。 松岡茉優の魅力と大九明子監督の斬新なタッチの演出が見事にマッチした、最近の日本映画の中では群を抜く痛快作である。 語り手:井上 章映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。 泣ける / 笑える 100% 観たい! (8)検討する (0) 語り手:井上 章映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。 泣ける / 笑える 2024年05月17日 / 一月の声に歓びを刻め 三島有紀子監督が、自分自身と向き合った自伝的映画 2024年05月17日 / 一月の声に歓びを刻め 自らの体験を反映させた三島有紀子監督の渾身作 2024年05月17日 / マリア 怒りの娘 11歳の少女の眼に映る現在のニカラグア more 2020年02月05日 / 福知山シネマ(京都府) 城下町にある映画館は幅広い年代から支持されている 2019年10月30日 / 土浦セントラルシネマズ(茨城県) 日本映画の隆盛から斜陽期まで…長年見続けてきた映画館 2022年08月24日 / 元町映画館(兵庫県) 淀川長治が育った映画の街に再び映画の灯が甦った。 more
大九明子監督の斬新なタッチの演出にも注目
昨年の東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、観客賞を受賞した、 映画初主演の松岡茉優が出ずっぱりの、ワンマンならぬワンウーマン映画である。恋愛経験のない主人公のOLが、2つの恋(片思いの妄想恋愛とリアルな恋愛 )に悩み暴走する姿を描いたコメデイで、原作は芥川賞作家・綿矢りさの同名小説。
自意識過剰な妄想癖のあるヒロイン・ヨシカに密着し、彼女の心の声も妄想も、実際の言葉や実人生と等価に描き、その境目さえわからない編集が面白い。彼女の身勝手な振る舞いも、傷つきやすい自尊心も、ときめく恋心も、孤独と隣り合わせの自己肯定も、まさにオール・アバウト・ヨシカの映画である。時にユーモラスに、時に切なく描かれるヨシカの言動や一挙手一投足に、笑い、ダメ出しし、そしてシンパシーを感じる、彼女にくぎ付けの117分。
松岡茉優の魅力と大九明子監督の斬新なタッチの演出が見事にマッチした、最近の日本映画の中では群を抜く痛快作である。
語り手:井上 章
映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。
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語り手:井上 章
映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。
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