岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

スケートボードで疾走する90年代の青春映画

2020年11月23日

mid90s ミッドナインティーズ

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【出演】サニー・スリッチ、キャサリン・ウォーターストン、ルーカス・ヘッジズ、ナケル・スミス
【監督・脚本】ジョナ・ヒル

ややこしくて面倒臭いけど家族も仲間も大切

 1990年代のロサンゼルスが舞台。13歳のスティーヴィー(サニー・スリッチ)は、シングルマザーの母ダブニー(キャサリン・ウォーターストン)と少し歳の離れた兄イアン(ルーカス・ヘッジズ)と暮らしていた。小柄で幼さの残るスティーヴィーだったが、思春期の反抗期真っ盛りなのに兄には力では敵わないし、母親からは小言を言われてうんざりしている。家では何となく居場所がないと感じてもいた。

 町のショップの店頭に並ぶ新品のスケートボードを憧れを持って見つめていたが、スティーヴィーは兄のお古で我慢するしかない。肝心のスケートボードの腕前も上達しなくて腐ってもいた。

 ある日、町の一角を楽しげに疾走するスケートボードの一団に遭遇し、スティーヴィーもその仲間として交友を深めることになる。

 仲間のひとりルーベンとは、歳も近いこともあり意気投合するが、新入りのスティーヴィーが次第に年長の仲間から可愛がられるようになり、ルーベンは自らの居場所を侵害されたと感じ、スティーヴィーを遠ざけるようになる。

 監督・脚本は、俳優としてアカデミー賞の助演男優賞に2度ノミネートされた経歴のあるジョナ・ヒルで、自らの体験をもとにした半自伝的な監督デビュー作となっている。

 スケートボードの練習中、屋根から転落する事故で怪我をしたスティーヴィーに、母ダブニーは不安を抱く。兄のイアンもグループのリーダーのファックシット(オラン・プレナット)と喧嘩して、スティーヴィーの周辺には不穏な雰囲気が漂うのだが、当の本人は、家族の心配をよそに仲間たちとの交友を深め、喫煙、飲酒、ドラッグと危険な道に踏み込んで行く。家族の束縛を疎ましく思うスティーヴィーの愚痴に「お前は幸せな方だ!」と一蹴される。そして、綻びを見せていた仲間の人間関係のバランスも、大きく揺らぎ始める。

 90年代の風俗、アイテム、当時のヒット曲をふんだんに盛り込んだ青春映画は、キラキラで眩し過ぎるほどだが、ほろ苦さも利かせている。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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