岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

王道中の王道のホリデイ・イン、「これぞミュージカル」だ

2023年11月14日

ホリデイ・イン

©Joan Marcus

【出演】ブライス・ピンカム 、コービン・ブルー、ローラ・リー・ゲイヤー、ミーガン・ローレンス、ミーガン・シコラ、ダニー・ルティリアーノ、モーガン・ガオ
【音楽・歌詞】アーヴィング・バーリン

"劇場通り"のCINEXでミュージカルを観る楽しさ

ニューヨーク・マンハッタン島を斜めに走る大通りブロードウェイ、そこには大小様々な劇場が集まり、毎夜多くの演目が上演されている。そこを中心に、色々な舞台を特別撮影した映画を上映するのが「松竹ブロードウェイシネマ」で、2017年に始まり今年で6周年を迎える。

その名も"劇場通り"に位置するCINEXでも、2021年4月の『キンキーブーツ』以降は支配人肝いりの名物企画になっており、上映中は7階の大衆演劇"ぎふ葵劇場"とともに、まさに"劇場通り"と呼ぶにふさわしい週間となっている。

『ホリデイ・イン』は、2017年の第1回目の作品のリバイバルで、いわば「好評につき再演をば相勤め申し候」となった。

本作の元になったのは、ビング・クロスビーとフレッド・アステア主演のパラマウントミュージカル『スイング・ホテル(原題:Holiday Inn)』(1942/日本公開1947)で、クロスビーが歌う主題歌「ホワイト・クリスマス」はアカデミー賞歌曲賞を受賞している。

音楽、演劇、ダンスの魅力を合体し、エンターテイメントとして昇華されたミュージカルはアメリカが生んだ新しいステージ・ショウで、エポックメイキング的な「ウエスト・サイド・ストーリー」までは、『ザッツ・エンタテインメント』(1974)の中でフランク・シナトラが言うように、「観客にとって幻想的な旅。ストーリーはといえば恋が芽生え、そして破れ、そして歌がある。むしろ簡単なもの」だった。

本作は、私が今まで観たシリーズの中でも、「これぞミュージカル」とも言える王道中の王道の作品で、主役2人のウィットに富んだ素敵なセリフとストーリーを彩るコメディリリーフは最高に面白く、もちろん馴染みのある歌も趣向を凝らしたダンスも最高潮で、生のミュージカルを観たくらいに大満足であった。

舞台ミュージカルは、ミュージカル映画とはまた違った魅力が満載だ。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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