岐阜新聞 映画部

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北欧デザインを代表するマイヤ・イソラの創作の秘密

2023年04月04日

マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン

© 2021 Greenlit Productions and New Docs

【出演】マイヤ・イソラ、クリスティーナ・イソラ、エンマ・イソラ
【監督・脚本・撮影】レーナ・キルペライネン

ヤンソンのムーミン、ラーソンの猫も北欧産

日本では北欧のデザインが好まれる。

家具をはじめとした、北欧のデザインが紹介されるようになったのは、1970年代と言われている。とは言え、それは "いいね" とか、"可愛いね" といった憧れの対象だった。

その後、1987年、「北欧デザインの今日」と題する展覧会が全国を巡回。スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェーといった国の様々なデザインが認知されることになった。

それでも当初はデパートの食器売場などで見かける生活用品が中心だったのだが、90年代になると、日用品にもデザインを意識した嗜好が芽生えるようになり、円高も追い風となって、輸入品に注目が集まるようになる。

2000年代の半ばには、スウェーデンの家具の量販店が、大型店舗を郊外に展開するようになり、今では、9都府県12店に拡大している。

『マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン』は、フィンランドの代表的なブランド「マリメッコ」のデザイナーとして広く活躍したマイヤ・イソラを追ったドキュメンタリーで、娘の証言や、アーカイブ映像で構成されている。

フィンランドのデザインの礎は、1873年に創業した「アラビア」で陶磁食器が中心。81年にはガラス製品の「イッタラ」が創業した。ともに現在もフィンランドを代表するブランドとして世界中の人々に使われている。

1951年に創業したのが、「マリメッコ」で、独創的なプリントと色使いで、ファッション、アクセサリー、室内装飾で頭角を表す。

マイヤ・イソラは、マリメッコの創業前の49年からデザイナーとして参加した。彼女はイタリア、フランス、アルジェリアなどの国々を旅し、フィンランドの自然、動物、文学などを取り入れ、独自のインスピレーションでアート化し、デザインとして表現した。

ウニッコ=ケシの花、アッペルシーニ=オレンジ、キヴェット=石などをモチーフにした大胆な幾何学文様は、広く世界で愛され、アーティストたちにも影響を与えた。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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