岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない B! 平凡な日常のタイムループを打破る突破コメディ 2022年12月15日 MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない ©︎CHOCOLATE Inc. 【出演】円井わん、マキタスポーツ、長村航希、三河悠冴、八木光太郎、高野春樹、島田桃依、池田良、しゅはまはるみ ほか 【監督】竹林亮 野暮な突っ込みを入れると止まってしまうのでご注意 広告代理店に勤める吉川朱海(円井わん)は、そろそろ自らのスキルアップを目指すため、憧れの先輩がいる代理店への転職を考えている。 月曜日の朝、いつものように週の仕事始めがスタートする。いま、抱え込んでいる懸案が一区切りつけばと自身に言い聞かせてはみるが、この日もそのクライアントの無理な注文に応えるべく、職場は混乱して家に帰ることすらできない始末。椅子や床が寝場所と化していた。 そこに空気読めない系の直属の上司が出勤して来る。いつかはと思っている退職のはなしをこの朝も切り出せない。 そんな時、後輩の2人組が彼女に近づきー 「自分たちは同じ1週間を何度も繰り返している」 という、ちんぷんかんな、ピンとこない、何を言っているんだ、という告白をされる。 『MONDAYS』は、吉川の同僚の告白のとおり、また、副題にあるように、月曜日を繰り返すという、タイムループ・ムービーである。 同僚の指摘を直ぐには理解出来ない吉川は、告白を無視するかたちで仕事に没頭する。が、泥沼のように降りかかる仕事の課題に、ちょっとした違和感、デジャブ感がある事に気づく。 その感覚を立証するため、3人は合図と合言葉を決めて、証拠となる外の世界、窓の外で起こる事象も繰り返されているという状況を確認する。 時間を遡る、あるいは繰り返すというSFファンタジーの世界を描く映画では、しっくりしない違和感じることがよくある。それは鑑賞の没頭感の障害になるだけだと、分かってはいるんですけどね〜。そう、「細かいことは気にしない!」。 同僚たちひとりひとりに、タイムループという現状を気づかせて行く過程は面白く描けている。そしてそれを終わらせるための鍵を見つけ、実行に移す第2段階の挑戦がはじまる。 ふと、我に帰った時、同じような日々を繰り返す "私" がいることに思い当たる。変わり映えのしない時間を生きている実感への暗喩に浸るには、映画の登場人物たちと同じ立ち位置同じテンションがいるのか?と、繰り返す野暮なこだわり。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (8)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年03月27日 / COUNT ME IN 魂のリズム ドラムを主役にした音楽ドキュメンタリー 2024年03月27日 / COUNT ME IN 魂のリズム 全編ドラム愛に満ち溢れた、身体で感じられる音楽映画 2024年03月26日 / 瞳をとじて 時と記憶をたどる哀しくとも美しい物語 more 2018年06月20日 / CINEMA e-ra(静岡県) 映画を文化として守りたい…という民意に支えられて 2019年12月11日 / キネマ旬報シアター(千葉県) 日本最古の映画雑誌社が運営する映画館で映画と本を満喫する。 2023年09月13日 / Stranger(東京都) 好きな映画を語り合える東京下町のミニシアター。 more
野暮な突っ込みを入れると止まってしまうのでご注意
広告代理店に勤める吉川朱海(円井わん)は、そろそろ自らのスキルアップを目指すため、憧れの先輩がいる代理店への転職を考えている。
月曜日の朝、いつものように週の仕事始めがスタートする。いま、抱え込んでいる懸案が一区切りつけばと自身に言い聞かせてはみるが、この日もそのクライアントの無理な注文に応えるべく、職場は混乱して家に帰ることすらできない始末。椅子や床が寝場所と化していた。
そこに空気読めない系の直属の上司が出勤して来る。いつかはと思っている退職のはなしをこの朝も切り出せない。
そんな時、後輩の2人組が彼女に近づきー
「自分たちは同じ1週間を何度も繰り返している」
という、ちんぷんかんな、ピンとこない、何を言っているんだ、という告白をされる。
『MONDAYS』は、吉川の同僚の告白のとおり、また、副題にあるように、月曜日を繰り返すという、タイムループ・ムービーである。
同僚の指摘を直ぐには理解出来ない吉川は、告白を無視するかたちで仕事に没頭する。が、泥沼のように降りかかる仕事の課題に、ちょっとした違和感、デジャブ感がある事に気づく。
その感覚を立証するため、3人は合図と合言葉を決めて、証拠となる外の世界、窓の外で起こる事象も繰り返されているという状況を確認する。
時間を遡る、あるいは繰り返すというSFファンタジーの世界を描く映画では、しっくりしない違和感じることがよくある。それは鑑賞の没頭感の障害になるだけだと、分かってはいるんですけどね〜。そう、「細かいことは気にしない!」。
同僚たちひとりひとりに、タイムループという現状を気づかせて行く過程は面白く描けている。そしてそれを終わらせるための鍵を見つけ、実行に移す第2段階の挑戦がはじまる。
ふと、我に帰った時、同じような日々を繰り返す "私" がいることに思い当たる。変わり映えのしない時間を生きている実感への暗喩に浸るには、映画の登場人物たちと同じ立ち位置同じテンションがいるのか?と、繰り返す野暮なこだわり。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。