岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品AKAI B! ボクサー赤井英和を映すドキュメンタリー 2022年09月21日 AKAI ©映画『AKAI』製作委員会 【出演】赤井英和 【監督・編集】赤井英五郎 監督は長男英五郎 それでもだからこそ明らかにならない空白の時間 『どついたるねん』はプロボクサーだった赤井英和が俳優としてデビューした映画で、1989年の11月11日に公開された。 この映画のプロデューサーの荒戸源次郎は、1980年、『ツィゴイネルワイゼン』(鈴木清順・監督)を製作したとき、既存の劇場での公開をせず、専用の小屋を設置するという、"シネマ・プラセット" という興行システムを成功させた。 『どついたるねん』は原宿に設置した特設テントで上映された。宣伝費をかけないかわりに、特異なテント上映の方法を広告として、また、映画の出来映えも口コミの評判を呼び、ロングランとなりヒットした。キネマ旬報のベストテンでは第2位に選出され、ブルーリボンでは作品賞に輝いた。 試合中にKOされ、その時のケガで再起不能となったボクサー安達英志(赤井英和)が、一度はジムの指導者となるが、紆余曲折の末に、再びリングに立ちカムバックするストーリー。これは87年に出版された赤井の自伝をもとに、監督デビューとなる阪本順治が脚本化した。 『AKAI』は『どついたるねん』で俳優となり、新たなキャリアをスタートさせ、今や人気俳優、タレントとして活躍する、赤井英和のボクサー時代に焦点を当てたドキュメンタリーである。 喧嘩に負けたことがないことで有名人だった赤井は、浪速高校入学直後に、半ば無理やりボクシング部へ入部させられるが、はじめは雑用係りだったという。1年の夏、突然、試合に出ることを言い渡される。ボクシング経験はなく、戸惑う赤井に監督が告げたアドバイスは、「どついたれ!」の一言だった。赤井はその試合に勝利する。 80年にプロデビューすると12試合連続KO勝ちの日本記録を樹立し、83年7月7日、初の世界戦に挑戦するが判定で敗れる。 "浪速のロッキー" として決して無名ではなかったとは言え、そのデビュー戦からの映像が残されていることに驚く。通天閣の足元、近所の人たちの熱い声援、浪速高校や近大の関係者たちの期待、それに見守られ成長して行く姿が生き生きと映し出される。そしてあの悲劇のKO劇と引退…。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (4)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年09月10日 / 幸せのイタリアーノ 嘘つきシニョーレと車椅子セニョリータの大人のラブストーリー 2024年09月06日 / 幸せのイタリアーノ 嘘からはじまるロマンチックコメディ 2024年09月06日 / 愛に乱暴 真面目に生きてきた女性が壊れる more 2021年08月25日 / 【思い出の映画館】浅草東映/東映パラス(東京都) 浅草六区映画街で映画を観た後の楽しみ 2021年12月08日 / 【思い出の映画館】新宿プラザ劇場(東京都) 歌舞伎町で骨太な大作映画を観るならココ 2020年08月05日 / 大津アレックスシネマ(滋賀県) 琵琶湖畔にある絶景をロビーから満喫できる映画館 more
監督は長男英五郎 それでもだからこそ明らかにならない空白の時間
『どついたるねん』はプロボクサーだった赤井英和が俳優としてデビューした映画で、1989年の11月11日に公開された。
この映画のプロデューサーの荒戸源次郎は、1980年、『ツィゴイネルワイゼン』(鈴木清順・監督)を製作したとき、既存の劇場での公開をせず、専用の小屋を設置するという、"シネマ・プラセット" という興行システムを成功させた。
『どついたるねん』は原宿に設置した特設テントで上映された。宣伝費をかけないかわりに、特異なテント上映の方法を広告として、また、映画の出来映えも口コミの評判を呼び、ロングランとなりヒットした。キネマ旬報のベストテンでは第2位に選出され、ブルーリボンでは作品賞に輝いた。
試合中にKOされ、その時のケガで再起不能となったボクサー安達英志(赤井英和)が、一度はジムの指導者となるが、紆余曲折の末に、再びリングに立ちカムバックするストーリー。これは87年に出版された赤井の自伝をもとに、監督デビューとなる阪本順治が脚本化した。
『AKAI』は『どついたるねん』で俳優となり、新たなキャリアをスタートさせ、今や人気俳優、タレントとして活躍する、赤井英和のボクサー時代に焦点を当てたドキュメンタリーである。
喧嘩に負けたことがないことで有名人だった赤井は、浪速高校入学直後に、半ば無理やりボクシング部へ入部させられるが、はじめは雑用係りだったという。1年の夏、突然、試合に出ることを言い渡される。ボクシング経験はなく、戸惑う赤井に監督が告げたアドバイスは、「どついたれ!」の一言だった。赤井はその試合に勝利する。
80年にプロデビューすると12試合連続KO勝ちの日本記録を樹立し、83年7月7日、初の世界戦に挑戦するが判定で敗れる。
"浪速のロッキー" として決して無名ではなかったとは言え、そのデビュー戦からの映像が残されていることに驚く。通天閣の足元、近所の人たちの熱い声援、浪速高校や近大の関係者たちの期待、それに見守られ成長して行く姿が生き生きと映し出される。そしてあの悲劇のKO劇と引退…。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。