岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

当時のライブの状況が生々しく映し出された公式フィルム

2022年09月10日

チャーリー・イズ・マイ・ダーリン 2Kレストア版

©2012 Because Entertainment, Inc/ABKCO Films

【監督】ピーター・ホワイトヘッド

マニアには落涙物のレアな選曲

ローリング・ストーンズの来日公演は1990年2月の東京ドーム公演が最初。1973年1月に武道館で予定されていた公演はメンバーの過去の大麻所持を理由に入国拒否されたため、デビュー(1962年)以来28年目での日本初公演となった。

この時の狂騒ぶりはバブル真っ最中ということもあり私もよく覚えている。ネットであらためて確認するとミック・ジャガーもキース・リチャーズも当時すでに40代後半になっていたが、その人気は健在でチケット争奪戦は凄かったようだ。

『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』は、1965年9月3日~4日のアイルランドツアーを追ったドキュメンタリーで初の公式フィルムである。

CINEXでも公開された『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(ハード・デイズ・ナイト)』(1964)はアイドルだったビートルズへのファンの追っかけぶりが凄かったが、ローリング・ストーンズも負けていない。ライブ会場は観客総立ちでキャーという歓声がこだまし、いわばトランス状態だ。音楽を聴きにきているのかただ騒ぎにきているのか、当時のライブの状況が生々しく映し出されている。

挙句の果てに初日の公演は舞台上へのファンの乱入によって演奏が途中で中止となってしまう。観客のパワーや熱狂ぶりは感じるが、こんな現場に立ち会った真面目なファンには迷惑千万な話だ。

そんな誰でもわかりやすいシーンもあるが、ホテルの一室でミック・ジャガーとキース・リチャーズが繰り広げるアコースティック・セッションや他のアーティストへの提供曲とかビートルズのカバーなど、そのレアな選曲はマニアには落涙物だということがあとで調べてよくわかった。

今回CINEXで連続上映される"ザ・ローリング・ストーンズ"のライブフィルムは、彼らを表面的にしか知らない私でも充分楽しめるし、ネットで補足すればさらに充足感が得られる。この機会に是非!

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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