岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

時代の変革期の匂いが感じられる、伝説のライブ

2022年09月06日

ロックンロールサーカス 4Kレストア版

©2019 ABKCO Films

【監督】マイケル・リンゼイ=ホッグ

豪華絢爛なセット、大物ゲストと奇跡のコラボ

私が中学・高校の頃、歌謡曲ではキャンディーズや山口百恵に夢中になっていたが、普通にラジオから流れる洋楽も聴いて知ったような気になっていた。ミーハーな私はカーペンターズやモンキーズがドンピシャで、ビートルズやローリング・ストーンズはお兄さんたちのバンドという格付けで別格であった。

ザ・ローリング・ストーンズの『ロックン・ロール・サーカス』がBBC放送予定で収録されたのは1968年12月10日~12日で私が小4のとき。12月10日には三億円事件が発生したり、東大紛争やベトナム反戦運動が盛んになったりなど時代の分岐点と言える年だ。

本作を観てまず思ったのは、サーカス小屋に見立てた豪華なセットと全体の構成だ。私の大好きなSEKAI NO OWARIのライブはファンクラブ向けを除けば、いつも豪華絢爛なセットでテーマを決めて構成する。8月14日のバンデリンドームライブは、2122年からみた2022年の遊園地という凝ったコンセプトだったが、原点はここにあったのだと感銘した。

そして信じられないくらいの大物ゲストの数々。それがどれほど凄いことだったのかは、映画を観終わってからネットで調べて大いに感服した。映画の感想で「これは自分にとって伝説だった」「やっと観ることができた」などとファンの興奮が伝わってくる。

ジョン・レノンがビートルズ以外のメンバーと初めてステージに登場。キース・リチャーズ、エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックスらとバンド「ザ・ダーティ・マック」を組んだ奇跡のコラボ。オノ・ヨーコとジョン・レノンのセッションも公の場ではこれが初めてだそう。そしてリーダーだったブライアン・ジョーンズは収録の半年後に亡くなった。

ローリング・ストーンズのビギナーの私でもその音楽性の高さはよく知っている。当時のパフォーマンスから時代の変革期の匂いを感じることが出来る。音楽は不滅だ。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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