岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

名作戯曲ミュージカル版の映画化

2022年03月31日

シラノ

© 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

【出演】ピーター・ディンクレイジ、ヘイリー・ベネット、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、ベン・メンデルソーン
【監督】ジョー・ライト

定番を外したグローバルなキャスティングも違和感なし

以前、CINEXでも公開された『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』(アレクシス・ミシャリク監督/2020年)は、エドモン・ロスタン作による名作戯曲誕生秘話を描いた伝記だった。

その戯曲の本国フランスでの初演は1897年、翌年にははやくもブロードウェイで上演されている。

最初のミュージカル化は、1899年のヴィクター・ハーバート作曲によってブロードウェイで上演された記録が残る。

その後は、1973年のアントニー・バージェス作詞・脚本、マイケル・J・ルイス作曲版が有名で、この公演で主役を演じたクリストファー・プラマーは、トニー賞の主演男優賞を受賞している。

1993年にはオランダ版が誕生し、ブロードウェイに進出。2000年には日本でも上演された。ちなみに、シラノは市村正親、ロクサーヌは西田ひかる、クリスチャンは山本耕史が演じている。

本作『シラノ』は、2018年の舞台ミュージカル版の映画化で、エリカ・シュミットの脚本、主要キャスト、シラノ=ピーター・デュンクレイジ、ロクサーヌ=ヘンリー・ベネットも踏襲されている。

騎士=軍人にして詩人のシラノは、所属する部隊に入隊して来るクリスチャン(ケルヴィン・ハリソンJr.)に、一目惚れした女性がいることを打ち明けられる。その相手が自らも密かに恋心を寄せているロクサーヌだと知るのだが、シラノは口下手で気持ちを言葉に表せないクリスチャンに代わり、ロクサーヌへのラブレターを書くことになる。…この話の展開もほぼ原作どおりだが、異なるのは、シラノが自らの容姿にいだくコンプレックス。最も有名と言っても過言ではない "大きな鼻" は本作にはない。

舞台版に続いてシラノを演じたピーター・デュンクレイジは、1969年生まれの52歳、身長は132.1㎝。この容姿を活かし、名脇役として活躍しているが主演は初。オープニングの劇場舞台での大立回りの圧巻のアクションに加え、その歌唱力も素晴らしい。

監督は『プライドと偏見』(2005/日本公開06年)『つぐない』(2007/日本公開08年)のジョー・ライト。室内シーンの荘厳さ、戦場シーンの壮大さに悲壮感を加えた自在で格調高い演出が秀抜だ。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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