岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品パリのアメリカ人 B! "松竹ブロードウェイシネマ" 第3弾 2022年01月13日 パリのアメリカ人 ©Angela Sterling 【出演】ジェリー・マリガン役:ロバート・フェアチャイルド、リズ・ダッサン役:リャーン・コープ、アンリ・ボーレル役:ハイドゥン・オークリー、マイロ・ダヴェンポート役:ゾーイ・レイニー、アダム・ホックバーグ役:デイヴィッド・シードン=ヤング、マダム・ボーレル役:ジェーン・アッシャー バレエをダンスに取り入れた画期的ミュージカル映画の舞台版 『巴里のアメリカ人』(ビンセント・ミネリ監督/1951年/日本公開52年)は、第24回アカデミー賞で作品、脚本賞ほか6部門で受賞した、アメリカのミュージカル映画の黄金期の作品である。主演を務めたジーン・ケリーの代表作であり、自ら振付も担当した。ヒロインを演じたレスリーキャロンはバレリーナとして活躍していたこともあり、モダンバレエ的な要素を広く取り入れている。劇中の18分に及ぶダンスシーンは伝説的な見せ場となっている。 脚本は『マイ・フェア・レディ』のアラン・ジェイ・ラーナー、作曲はジョージ・ガーシュインで、作詞は兄のアイラが手掛けた。 舞台版である「パリのアメリカ人」は、2014年のパリ公演の後、2015年にブロードウェイに進出。同年のトニー賞では、振付、編曲、衣装デザイン、照明デザインの4部門で受賞している。日本でも劇団四季が2019年に初演している。 "松竹ブロードウェイシネマ" の第3弾となる『パリのアメリカ人』は、2018年のロンドン・ウェストエンド公演を撮影したものである。 ナチス・ドイツによる占領が終わり、再び自由に満たされようとしているパリが舞台。 アメリカ人の退役軍人ジェリー(ロバート・フェアチャイルド)は、帰国を取りやめ、パリにとどまり画家を目指すことを決意する。ある日、ふらりと立ち寄ったカフェで、戦傷で足の不自由なピアニストのアダムと、親の反対を受けながらも歌手を目指しているフランス人のアンリと意気投合する。 ジェリーはアダムが伴奏を務めるバレエ団のオーディションの見学に行き、遅刻してきたリズ(リャーン・コープ)に出会う。 終戦後の自由な歓びに満ち溢れた雰囲気とその風俗を背景に、男女の恋愛ロマンスが複雑に絡み合う。舞台セット上、巧みに場面転換するアイデアは秀抜。 主役のふたりは、いずれもバレエ団に所属していたバレエダンサーで、テクニカルでダイナミックなダンスを披露している。 演出、振付のクリストファー・ウィールドンもバレエ界出身、その持味は遺憾なく発揮されている。 今更、言うまでないが、ガーシュインの音楽は耳福の極み。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (8)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年04月24日 / ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター 4Kで甦る 憎悪の泥に塗れた官能的な愛の物語 2024年04月24日 / ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター ジェーン・カンピオン監督の最高傑作、完璧な作品 2024年04月24日 / RED SHOES/レッド・シューズ オーストラリア発バレエ舞台の成長物語 more 2019年08月07日 / 刈谷日劇(愛知県) 愛知を代表する工業都市で名作を送り続ける街のミニシアター 2021年11月10日 / 【思い出の映画館】会津東宝(福島県) 歴史と文化の東北の町で子供たちに夢を贈り続けた。 2020年04月15日 / シネマトーラス(北海道) 流浪の映画青年が作り上げた北の映画館 more
バレエをダンスに取り入れた画期的ミュージカル映画の舞台版
『巴里のアメリカ人』(ビンセント・ミネリ監督/1951年/日本公開52年)は、第24回アカデミー賞で作品、脚本賞ほか6部門で受賞した、アメリカのミュージカル映画の黄金期の作品である。主演を務めたジーン・ケリーの代表作であり、自ら振付も担当した。ヒロインを演じたレスリーキャロンはバレリーナとして活躍していたこともあり、モダンバレエ的な要素を広く取り入れている。劇中の18分に及ぶダンスシーンは伝説的な見せ場となっている。
脚本は『マイ・フェア・レディ』のアラン・ジェイ・ラーナー、作曲はジョージ・ガーシュインで、作詞は兄のアイラが手掛けた。
舞台版である「パリのアメリカ人」は、2014年のパリ公演の後、2015年にブロードウェイに進出。同年のトニー賞では、振付、編曲、衣装デザイン、照明デザインの4部門で受賞している。日本でも劇団四季が2019年に初演している。
"松竹ブロードウェイシネマ" の第3弾となる『パリのアメリカ人』は、2018年のロンドン・ウェストエンド公演を撮影したものである。
ナチス・ドイツによる占領が終わり、再び自由に満たされようとしているパリが舞台。
アメリカ人の退役軍人ジェリー(ロバート・フェアチャイルド)は、帰国を取りやめ、パリにとどまり画家を目指すことを決意する。ある日、ふらりと立ち寄ったカフェで、戦傷で足の不自由なピアニストのアダムと、親の反対を受けながらも歌手を目指しているフランス人のアンリと意気投合する。
ジェリーはアダムが伴奏を務めるバレエ団のオーディションの見学に行き、遅刻してきたリズ(リャーン・コープ)に出会う。
終戦後の自由な歓びに満ち溢れた雰囲気とその風俗を背景に、男女の恋愛ロマンスが複雑に絡み合う。舞台セット上、巧みに場面転換するアイデアは秀抜。
主役のふたりは、いずれもバレエ団に所属していたバレエダンサーで、テクニカルでダイナミックなダンスを披露している。
演出、振付のクリストファー・ウィールドンもバレエ界出身、その持味は遺憾なく発揮されている。
今更、言うまでないが、ガーシュインの音楽は耳福の極み。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。