岐阜新聞 映画部

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3人の名優が肩肘張らずに演じている、映画界へのオマージュ

2021年08月04日

カムバック・トゥ・ハリウッド!!

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【出演】ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、トミー・リー・ジョーンズ、ザック・ブラフ、エミール・ハーシュ、ケイト・カッツマン
【監督・脚本】ジョージ・ギャロ

映画の小ネタ満載。あなたはどれだけ拾えるか?

『タクシー・ドライバー』(1976)のモヒカンにサングラスのタクシー運転手:トラヴィス(ロバート・デ・ニーロ=33歳)は、高校生の私に凄いものを見てしまったという強い衝撃を与えてくれた。

老婦人デイジーのお抱え運転手となる『ドライビング Miss デイジー』(1989)のホーク(モーガン・フリーマン=52歳)の冷静さは、ステレオタイプの黒人のイメージを変えてくれた。

妻殺しの罪を被せられた医師を執拗に追いかける連邦保安官補:ジェラード(トミー・リー・ジョーンズ=47歳)は、その冷酷さはなくして『逃亡者』(1993)の成功はありえないというインパクトだった。

本作は、3人合わせてアカデミー賞ノミネート16回・受賞4回という名優たちが、肩肘張らずに楽しみながら演じている、映画界へのオマージュ満載のご機嫌な映画である。

借金で首が回らないB級映画のプロデューサ・マックス(デ・ニーロ)が、起死回生の極悪非道なアイデアを思いつく。それは往年の西部劇スター・デューク(ジョーンズ)を撮影中の事故と見せかけて死亡させ、多額の保険金をせしめるというもの。

マックスは、あの手この手で事故を誘発する仕掛けを仕組んでいくが、デュークの方は、スターだった頃の映画さながら取り戻した勘で危機をどんどん突破していく。で図らずもスリリングなシーンが次々と撮れていくという塩梅だ。

マックスに金を貸しているギャングのレジー(フリーマン)が、大の映画好きという設定が面白く、『サイコ』とか『明日に向かって撃て!』など映画の小ネタが次々と散りばめられ、とても全部は拾いきれない。そもそも西部劇スターの名前がデュークって、ジョン・ウェインの愛称なのだ。

「スターは不死身で、難なく助かる」というご都合主義の趣向はB級映画のノリで、大いに愉快である。

それにしても「尼さんは殺し屋」の本編が、観てみたいなあ。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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