岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

漫画的なバカバカしさに振り切った痛快作

2021年05月27日

地獄の花園

©2021「地獄の花園」制作委員会

【出演】永野芽郁、広瀬アリス、菜々緒、川栄李奈、大島美幸、勝村政信、松尾諭、丸山智己、遠藤憲一 / 小池栄子
【監督】関和亮

キャラの立ったヤンキーOLたちの魅力

ヤンキーOLたちが繰り広げる熾烈な抗争を描いた「地獄の花園」は、あり得ないけど荒唐無稽な快感に満ちていて面白い。漫画的なバカバカしさに振り切った痛快さは、「少林サッカー」に匹敵する。

まず、「地獄の花園」という昭和っぽいタイトルがいい。

才人バカリズムのオリジナル脚本は、ヤンキー漫画のパロディと普通のOLのリアルな日常会話を組み合わせ、そのギャップで大いに笑わせてくれる。

いかしたヒーローキャラの広瀬アリスをはじめ、登場するヤンキーOLたちのキャラが皆立っていて引き込まれる。そして、後半はキュートな普通OL(?)の永野芽郁がおいしい所をかっさらってしまう。

永野芽郁も広瀬アリスも、いつもより輝いている。菜々緒と小池栄子は貫禄の存在感! 

関和亮監督も、漫画的な誇張とメリハリのある演出で、時にユーモラスに時にカッコよく、緩急自在に脚本の面白さを際立たせている。

どこが面白くてヒットしたのか理解不能な同じフジテレビ映画の「翔んで埼玉」とは雲泥の差の快作である。

語り手:井上 章

映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。

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語り手:井上 章

映画鑑賞歴44年。出来る限り映画館で観ることをモットーとし、日本映画も外国映画も、新作も旧作も、ジャンルを問わず観てきたおかげか、2006年に、最初の映画検定1級の試験に最高点で合格しました。

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