岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛を込めて B! 漁師バンドの歌声がイギリスを席巻する 2020年02月24日 フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛を込めて ©︎FISHERMAN FILMS LIMITED 2019 【出演】ダニエル・メイズ、ジェームズ・ピュアフォイ、デヴィッド・ヘイマン、デイヴ・ジョーンズ、サム・スウェインズベリー、タペンス・ミドルトン、ノエル・クラーク 【監督】クリス・フォギン 笑いと涙と歌声に乾杯!したくなる感動実話 ダニー(ダニエル・メイズ)は、音楽業界でマネージャーとして働いている。会社の上司たちと、仲間のヘンリーのバチェラーパーティーを兼ねた小旅行の最中に辿り着いたのは、イギリスの南西の涯コーンウォール地方にある港町ポート・アイザック。船遊びで羽目を外すなどして顰蹙を買ってしまい、場違い感に凹んでいると、地元の漁師たちのコーラスバンドの歌声を耳にする。 そこで、上司のトロイが仕掛けたのは「彼らと契約を交わせ」という命令だった。悪戯だとはつゆ知らず、町への居残りを決めるのだが、すぐにそれがとんでもない無茶振りであることを思い知るのだった。 ポート・アイザックは、ロンドンからだと車でも公共交通機関を使っても6時間はかかる、いわば陸の孤島のような場所で、その海岸線も海に迫る急峻な崖で縁取られている。地理的な面と同様に、独自性の強い土地柄も有名で、それは先住民ケルト人の時代に遡る、アングロ・サクソン人の侵入の歴史が関係している。ロンドンから来たよそ者のダニーたちに排除の冷視線を向けるのは、その反芻であり根強い独立心による。 歌う漁師たち“フィッシャーマンズ・フレンズ”はリーダーのジム(ジェームズ・ピュアフォイ)をはじめとして手強い強者揃いだか、ダニーはジムの娘オーウェン(タペンス・ミドルトン)が経営する民宿に泊まり込み、メンバーたちが集うパブに通い、懐に飛び込む捨て身の作戦に出る。イギリスのパブ文化は、ただの呑み処という位置づけではない。映画の中に登場する“ザ・ゴールデン・ライオン・パブ”の存亡で騒めき立つ人たちの心情を見れば理解できることで、そこは我が家同様の場所なのである。 ダニーのプロデュースによるバンドの売り込みは、紆余曲折を経て次第に世間の注目を集めるのだが…。ユーモアと心情を絡めた展開は楽しく、漁師たちの歌声は格別で、極上の気分に浸りビールを飲みたくなる一品に仕上がっている。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (8)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年07月23日 / 青春18×2 君へと続く道 切なさ溢れる抒情的恋愛映画の秀作 2024年07月22日 / 青春18×2 君へと続く道 ピュアな恋を描いた大人のラブストーリー 2024年07月22日 / 青春18×2 君へと続く道 初恋の思いを辿る台湾=日本合作恋愛映画 more 2023年01月25日 / 敦賀アレックスシネマ(福井県) お客さんと一緒に映画を楽しむスタッフがいる映画館。 2021年09月22日 / 【思い出の映画館】浅草中映劇場/浅草名画座(東京都) 下町の名画座で、あんぱん片手に映画観賞した日々 2019年05月08日 / ディノスシネマズ札幌劇場(北海道) 映画を送り続けて半世紀…北の都の老舗劇場が幕を降ろす more
笑いと涙と歌声に乾杯!したくなる感動実話
ダニー(ダニエル・メイズ)は、音楽業界でマネージャーとして働いている。会社の上司たちと、仲間のヘンリーのバチェラーパーティーを兼ねた小旅行の最中に辿り着いたのは、イギリスの南西の涯コーンウォール地方にある港町ポート・アイザック。船遊びで羽目を外すなどして顰蹙を買ってしまい、場違い感に凹んでいると、地元の漁師たちのコーラスバンドの歌声を耳にする。
そこで、上司のトロイが仕掛けたのは「彼らと契約を交わせ」という命令だった。悪戯だとはつゆ知らず、町への居残りを決めるのだが、すぐにそれがとんでもない無茶振りであることを思い知るのだった。
ポート・アイザックは、ロンドンからだと車でも公共交通機関を使っても6時間はかかる、いわば陸の孤島のような場所で、その海岸線も海に迫る急峻な崖で縁取られている。地理的な面と同様に、独自性の強い土地柄も有名で、それは先住民ケルト人の時代に遡る、アングロ・サクソン人の侵入の歴史が関係している。ロンドンから来たよそ者のダニーたちに排除の冷視線を向けるのは、その反芻であり根強い独立心による。
歌う漁師たち“フィッシャーマンズ・フレンズ”はリーダーのジム(ジェームズ・ピュアフォイ)をはじめとして手強い強者揃いだか、ダニーはジムの娘オーウェン(タペンス・ミドルトン)が経営する民宿に泊まり込み、メンバーたちが集うパブに通い、懐に飛び込む捨て身の作戦に出る。イギリスのパブ文化は、ただの呑み処という位置づけではない。映画の中に登場する“ザ・ゴールデン・ライオン・パブ”の存亡で騒めき立つ人たちの心情を見れば理解できることで、そこは我が家同様の場所なのである。
ダニーのプロデュースによるバンドの売り込みは、紆余曲折を経て次第に世間の注目を集めるのだが…。ユーモアと心情を絡めた展開は楽しく、漁師たちの歌声は格別で、極上の気分に浸りビールを飲みたくなる一品に仕上がっている。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。