岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

ビートルズのメンバーが本人役で出ているドキュメンタリー風劇映画

2020年01月07日

ハード・デイズ・ナイト

©Bruce & Martha Karsh ©HDN, LLC. All Rights Reserved. Exclusively licensed to TAMT Co., Ltd. for Japan

【出演】ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター
【監督】リチャード・レスター

楽曲も10曲以上使用され、プロモーション映画としてもよくできている

 年末年始に9本の映画を劇場で観たが、トリを飾ったのはCINEXさんで上映中の『ハード・デイズ・ナイト』だ。この映画は、1964年に『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』の題名で日本でも公開され、米アカデミー賞の脚本賞と編曲賞にノミネート。ビートルズのメンバーが本人役で出ているドキュメンタリー風劇映画で、私は今回初めて観た。

 私がビートルズを知った時には、彼らはすでに世界的なビッグスターで、田舎の小中学生にとっては大人の世界のバンド。影響を受けてどんどん出てきた日本のグループ・サウンズの方に友達もみんな夢中で、ビートルズはちょっとお洒落なお兄さんたちの音楽だった。

 映画はモノクロだが、デジタルリマスターなので映像も音声もとてもクリア。古びた感じはちっともしない。

 ビートルズは、1962年の10月にレコードデビューしているが、この映画を観ると当初は凄まじいアイドルだった事がよく分かる。客席はティーンエイジャーの女の子で一杯で、男の子は数えるほど。みんなキャーキャーと黄色い声を上げ、髪を振り乱し叫び続ける。爆発的に売れていくには、音楽性や時代性だけでなく、悔しいけどルックスも相当大事なのだ。

 映画は、リンゴ・スターの自信の無い言動を、ポール・マッカートニーやジョージ・ハリスンがからかっているのが笑いどころ。リンゴはポールのおじいさんにそそのかされて、街に飛び出したはいいがドジばかり踏む。可愛い奴である。

 そして、当時からジョン・レノンは落ち着いており、みんなのリーダーだった事もよく分かる。あと意外と言っては失礼だが、ジョージのハンサムぶりが際立っている。ファッション関係者と間違えられるシーンなど、実話?と思わせるほど極まっている。

 ビートルズの音楽も10曲以上使用され、プロモーション映画としてもよくできている。正月からニコニコの映画体験だった。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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