岐阜新聞映画部映画館で見つけた作品私は、マリア・カラス B! ディーヴァの栄光と影 2019年03月02日 私は、マリア・カラス © 2017 - Elephant Doc - Petit Dragon - Unbeldi Productions - France 3 Cinema 【出演】マリア・カラス 【監督】トム・ヴォルフ 貫かれたプロの信念と愛 マリア・カラスは1923年、ギリシャ系移民の子どもとして、アメリカ・ニューヨークで生まれた。36年にギリシャに渡り、アテネ音楽院で声楽を学んだ。50年にミラノ・スカラ座でデビュー、その演目はヴェルディのオペラ「アイーダ」だった。 マリア・カラスの名前は、クラッシック、オペラのファンでなくとも広く知られているが、実際にその歌声に触れた人は少なく、彼女のスキャンダラスな生き様に特化した知名度かもしれない。映画では69年に製作されたピエロ・パオロ・パゾリーニ監督の『王女メディア』に出演したが、その頃のカラスのキャリアは、すでに散発的なものになっていた。 『私は、マリア・カラス』は、没後40年、未完の自叙伝の発見によって、新たに紐解かれることになったいくつかの資料をもとに、彼女の生き様を再構築し、謎多き私生活にスポットを当て、プロフェッショナルとしての苦悩を描いたドキュメンタリーとなっている。 舞台に立つマリア・カラスのモノクロの映像がある。プッチーニの「トスカ」「蝶々夫人」、ヴェルディの「椿姫」、ビゼーの「カルメン」など、“世界にひとつ”と言われた歌声を堪能するにはあまりにはかない断片だが、そのカリスマ性を垣間見ることはできる。 58年、ローマ歌劇場の公演での途中出演放棄はスキャンダルにさらされる。逃れるようにフランスに渡り、パリ・オペラ座でコンサート形式で行われた「トスカ」の第2幕は、伝説の舞台と評価されるなど、その浮き沈みは激しい。一方、私生活ではギリシャの大富豪オナシスとの大恋愛がクローズアップされる。 オペラの舞台は、声楽家の力量とともに演技力が問われるという。まさにカラスは、プロフェッショナルの信念を貫き、マリアを演じ切った。 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 100% 観たい! (8)検討する (0) 語り手:覗き見猫映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。 2024年07月23日 / 青春18×2 君へと続く道 切なさ溢れる抒情的恋愛映画の秀作 2024年07月22日 / 青春18×2 君へと続く道 ピュアな恋を描いた大人のラブストーリー 2024年07月22日 / 青春18×2 君へと続く道 初恋の思いを辿る台湾=日本合作恋愛映画 more 2024年07月03日 / T・ジョイ稚内(北海道) 日本最北の街にある映画館は冬でもホットな場所だ。 2020年03月04日 / 青森松竹アムゼ(青森県) ご当地映画を応援しようという観客の熱気溢れる雪国の映画館 2018年02月15日 / 高松ホールソレイユ(香川県) 戦後、ありったけの資材を集めて設立したシンボル more
貫かれたプロの信念と愛
マリア・カラスは1923年、ギリシャ系移民の子どもとして、アメリカ・ニューヨークで生まれた。36年にギリシャに渡り、アテネ音楽院で声楽を学んだ。50年にミラノ・スカラ座でデビュー、その演目はヴェルディのオペラ「アイーダ」だった。
マリア・カラスの名前は、クラッシック、オペラのファンでなくとも広く知られているが、実際にその歌声に触れた人は少なく、彼女のスキャンダラスな生き様に特化した知名度かもしれない。映画では69年に製作されたピエロ・パオロ・パゾリーニ監督の『王女メディア』に出演したが、その頃のカラスのキャリアは、すでに散発的なものになっていた。
『私は、マリア・カラス』は、没後40年、未完の自叙伝の発見によって、新たに紐解かれることになったいくつかの資料をもとに、彼女の生き様を再構築し、謎多き私生活にスポットを当て、プロフェッショナルとしての苦悩を描いたドキュメンタリーとなっている。
舞台に立つマリア・カラスのモノクロの映像がある。プッチーニの「トスカ」「蝶々夫人」、ヴェルディの「椿姫」、ビゼーの「カルメン」など、“世界にひとつ”と言われた歌声を堪能するにはあまりにはかない断片だが、そのカリスマ性を垣間見ることはできる。
58年、ローマ歌劇場の公演での途中出演放棄はスキャンダルにさらされる。逃れるようにフランスに渡り、パリ・オペラ座でコンサート形式で行われた「トスカ」の第2幕は、伝説の舞台と評価されるなど、その浮き沈みは激しい。一方、私生活ではギリシャの大富豪オナシスとの大恋愛がクローズアップされる。 オペラの舞台は、声楽家の力量とともに演技力が問われるという。まさにカラスは、プロフェッショナルの信念を貫き、マリアを演じ切った。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。
語り手:覗き見猫
映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。