岐阜新聞 映画部

映画にまつわるエトセトラ

Rare film pickup

11月はCINEXでドキュメンタリーを見よう!

2021年11月04日

素晴らしき、ドキュメンタリーの世界

ドキュメンタリーは、知的好奇心を満たしてくれる映画の学校

岐阜新聞映画部アートサロンでの最長映画は、上映時間3時間25分の『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』である。ドキュメンタリー映画の巨匠フレデリック・ワイズマン監督のこのダイレクトシネマ(同時録音・ナレーション無し)では、CINEXでの上映後、場内に拍手が沸き起こった。素晴らしい映画体験であった。

そして最新作『ボストン市庁舎』は、なんと4時間34分!覚悟を決めて観るが、ワクワクの方が遥かに上回っている。

今年11月CINEXでは、きのこの怪しい魅力に迫った『素晴らしき、きのこの世界』、気候変動による深刻な危機を訴えるアスペルガー少女に密着した『グレタ ひとりぼっちの青春』、和紙の原料・楮をめぐる人々を描いた『明日をへぐる』と、ドキュメンタリー映画が相次いで公開される。画期的なことである。

今までアートサロンでは、ボス、ゴーギャン、クリムト、ゴッホ、草間彌生、森山大道などに迫ったドキュメンタリー映画と、それにまつわる学芸員さんのトークショーが開催された。イベントに参加された観客からは活発に手があがり、専門的な質問や自身の貴重な体験の発表など、その都度大いに盛り上がった。

さてドキュメンタリー映画の魅力とはいったい何であろう?

まずは『グレタ』などの、個人を深掘りし知られざる人物像に迫った映画。知らなかった人を知ることができた喜びと、知ってる人をより深く知ることができた探求心は格別だ。

そして『きのこ』などの、専門的分野をわかりやすく解説し知的好奇心を満たしてくれる映画。幅広い分野を目で見て学べ、まさに映画は学校であると実感できるのだ。

圧巻は、マイケル・ムーア監督に代表される、現代の政治や企業、社会の暗部に切り込んだ社会派ドキュメンタリーだ。

この分野では最近でも、北朝鮮の武器や麻薬の不正取引の実態を暴いた平凡な料理人の決死の潜入ルポ『THE MOLE(ザ・モール)』。ルーマニアの国家を巻き込んだ巨大医療汚職事件を告発した『コレクティブ 国家の嘘』。

そして日本では『パンケーキを毒見する』という政治コメディのような社会派ドキュメンタリー映画も現れた。

すべてに共通するのは、そこに映し出される人たちの人生や知識や興味が作家の視点で切り取られ、観客にメッセージを伝えていることだ。

それを受け取れるかどうかは我々次第。興味はつきないのだ。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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