岐阜新聞 映画部

映画にまつわるエトセトラ

Rare film pickup

馴染みの風景が名作映画の舞台になった。映画の中の岐阜

2021年06月14日

岐阜県内でロケされた映画

「あっ、ここ知っとる。あそこじゃん」

地元とか馴染みの深い地域がロケ地になった映画は、「あっ、ここ知っとる。あそこじゃん」など親近感や愛着が湧いてきて、出来の良し悪しなんか関係なく好きになってしまうことがある。

私の地元・蒲郡オールロケの変な映画『ゾッキ』なんかは、知っとるところだらけで客観的に観られなかったし、熱田が舞台の『名も無い日』でも、深刻な話以上に歩道橋や堀川の風景が気になってしかたがなかった。

全国公開映画で、CINEXでも上映する『ブルーヘブンを君に』は、柳ケ瀬商店街他岐阜県内ロケ作品だ。どんな場所が出てくるか今からワクワクしてくるが、私が観た映画の中から、岐阜県内が舞台かロケ地になった作品を紹介したい。

まず直近では、関市オールロケの『コントラ KONTORA』(2021)。モノクロの風景がイタリアのリアリズム映画みたいで美しくも哀しかった。続いて映画塾にも来ていただいた井筒監督の『無頼』(2020)。岐阜が舞台とされてはいないが、可児、中津川、土岐、多治見でロケ。昭和ノスタルジーの再現にピッタリって、嬉しさ半分・気恥ずかしさ半分ってところか。

忘れてはならないのは、岐阜新聞社も製作委員会に名を連ねた『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(2019)。原作者宮川サトシさんの故郷・大垣周辺が舞台で、絶景の池田山展望台に行ってみたくなるのは間違いない。

大垣と言えば京アニ制作のアニメ『映画 聲の形』(2016)だ。リアルに描写される街の風景を含め、その技術力の高さには驚嘆する。

そしてもちろん『君の名は』(2016)。飛騨古川駅は、岐阜県で一番有名な駅舎になった。

日本映画黄金時代の木下惠介監督『遠い雲』(1955)は、飛騨高山が舞台で微妙に心が揺れ動く未亡人冬子(高峰秀子)をめぐる愛憎劇。伝統的な街並みや古風な建物は今も変わってない。

日活の大スター・トニーこと赤木圭一郎主演『拳銃無頼帖 明日なき男』(1960)。岐阜が舞台の日活アクションで、当時の国鉄岐阜駅前で、トニーはカッコよくキメている。

美川憲一さんの大ヒット歌謡曲を映画化した梅宮辰夫主演『柳ケ瀬ブルース』(1967)。賑やかで名古屋より粋でオシャレな感じがした柳ケ瀬商店街が懐かしい。

なお本拙文は、「岐阜大学創立70周年記念イベント「岐阜がロケ地となった映画」岐阜大学 2019年」を参考にした。

語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白さから映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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語り手:ドラゴン美多

中学三年の時に見た「日本沈没」「燃えよドラゴン」のあまりの面白から映画の虜になって四十数年、今も映画から夢と希望と勇気をもらっている、ファッションチェックに忙しい中年のおっさんです。

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