岐阜新聞 映画部

いま、どこかで出会える作品たち

Meet somewhere

美しく怪しく 重厚な名曲で彩るロマンチックミュージカル

2024年08月08日

オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター

© 2004 The Scion Films Phantom Production Partnership

【出演】ジェラルド・バトラー/エミー・ロッサム/パトリック・ウィルソン 他
【監督】ジョエル・シュマッカー

劇団四季版は今も観ることができるウェバーの代表作

「オペラ座の怪人」はフランスの作家ガルトン・ルルーが1909年に発表したゴシック小説で、19世紀のパリの国立オペラ座で起こった史実をもとにしている。

最初の映画化は1916年、エルンスト・マトライ監督によってドイツで作られたサイレント作品だが、日本では公開されておらず、残念ながらフィルムも現存していない。

次は、1925年に公開されたアメリカ映画で、ルパート・ジュリアンが監督し、日本でも同年に公開された。この作品もサイレント作品たが、舞踏会シーンを含むいくつかのシーンは、当時開発された2元色テクニカラーで撮影され、パートカラーで公開されたが、日本ではモノクロサイレントのみの公開だった。なお、1929年にはトーキー映画の開発により、セリフとBGMを加えたトーキー版が公開されている。

その後もいくつか映画化されているが、1998年には、イタリアのホラー映画の巨匠ダリオ・アルジェント監督作品がある。これは『オペラ座の怪人』の映像化の中で、最も過激な描写がされた作品と分類されている。ちなみに、音楽はエンニオ・モリコーネが担当している。

最初のミュージカル版は1976年にアメリカで初演されたケン・ヒル(脚本.作詞.作曲)作品がある。しかし、ミュージカル版といえば、1986年にイギリス・ロンドンで初演され、88年にはブロードウェイに進出する、アンドリュー・ロイド・ウェバー音楽による『オペラ座の怪人』が、全てを圧倒した代表作の位置を担い、最も成功したミュージカル舞台と評価されている。

その映画化が2004年(日本公開2005年)のジョエル・シューマカー監督作品である。

19世紀のパリ・オペラ座では奇怪な事件が頻発。謎の怪人ファントムの仕業ではないかと周辺が騒つく中、美しく若きオペラのプリマドン・ナクリスティーナはファントムと出会う。

華やかさと怪しさの表裏一体、美しく重厚な音楽、4Kで甦ったミュージカル映画を贅沢な時間を堪能できる劇場で、是非この機会にご覧あれ。

語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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語り手:覗き見猫

映画にはまって40数年。近頃、めっきり視力が衰えてきましたが、字幕を追う集中力はまだまだ大丈夫です。好きなジャンルは? 人間ドラマ…面白くない半端な回答…甘い青春映画も大好きです。

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